6月議会質問原稿

佐竹敏彦です。
質問に先立ち、2点ほど申し述べさせていただきます。町長の行政報告にありました6月4日の大雨で被災された方々にお見舞い申し上げ、併せて、主に上ノ加江地区で思いの外の雨量で被害があり爾後の対応策のデータのためにも徹底調査、分析をお願いいたします。昨日、薨去された桂宮宜仁親王殿下のご冥福をお祈り申し上げます。皇位継承第6位の方でございました。
人口増対策について町長にお伺いいたします。
2013年の人口動態統計が6月4日発表され、本県の人口自然減が24年連続で過去最多の4,977人を記録しました。
5月8日、民間の立場から日本のグランドデザインを描き、その実現に向け立ち上げられた「日本創成会議人口減少問題検討委員会
から報告書が出されたところですが、それには衝撃的な内容が述べられています。
人口減少社会の実像として、2040年に、20歳から39歳の女性人口が5割以下に減少し、消滅する可能性の自治体が、1718市町村のうち896という推計数値が報告され、中土佐町も、2010年の537人から2040年には65.8パーセント減の183人になり、総人口も7,584人が、このままでいけば2040年には3,728人になるということで、現在の半分程度の人口となる予測です。
このままでは、中土佐町の将来は、限界集落どころの騒ぎではなく、消滅地域という事態に陥ります。
このため、基本目標として、2025年を目処に、人口置換水準の2.1を視野に入れた「希望出生率」1.8の実現に向けた取り組みを提唱しており、政府も、いわゆる「骨太方針」で、「50年後も1億人程度維持」を目標とした原案をまとめ今月下旬、閣議決定される予定だということであります。
人口増については、20代・30代が中心に頑張ってもらうしか手はありません。
現在の合計特殊出生率1.41を、2.1に回復させるということが必要であります。中土佐町としても、機構改革を含め、その対策が喫緊の課題です。
どのように取り組むのか、町長のお考えをお伺いいたします。
私としては、人口減少歯止めの数値目標の設定やあるいは明治政府が行った殖産興業政策のように、政策として、町にある資産を活用した町の組織化による大胆な経済戦略の下、6次産業の推進や若者移住策としての高台への住宅団地造成等大胆な施策化を、未来・夢基金等を財源に充てて取り組むのも一計ではないかと思うところです。
映画「土佐の一本釣り」のリメイク版の取り組みが進められているところです。
18,000人を超えた5月18日のカツオ祭りなどで撮影が行われているという事で、久礼が舞台のこの映画、「鰹乃國」中土佐町の格好のPRの機会だと思うところです。
 撮影は、久礼、上ノ加江、大野見と町域全域で行われる予定で、エキストラもたくさんの方々の参加を期待しているとのこと。上映されれば、中土佐町が全国に紹介されるところで、大変楽しみなところであります。
 林業に関して、私も過日、映画「WOODJOB」を見たところですが、大学入試に落ちた若者が偶然手にした林業研修のパンフレットを見て林業の世界に入っていく姿を描いたものですが、田舎の生活の辛さや林業の厳しさをユーモラスな中にも描写されていまして、林野庁も応援しています。
 「土佐の一本釣り」も、お聞きするところによりますと、水産庁も支援する意向との事で、この映画を見て漁業に関わる人が一人でも二人でも増えてくれればいいなと思います。
町としても全面的に協力し、全町挙げていい映画となるように取り計らうべきではないかと思うところですが、取り組む姿勢を町長にお伺いいたします。

ふるさと納税制度についてお伺いいたします。
日本国がそれぞれ地方税向上に向け取り組んでいるところですが、中土佐町では残念ながら十分機能しているとは言えない状況にあります。
そこで、提案いたしますが、地場産品をふるさと納税者に贈呈し、納税者を増やすべきだと思います。税金を中土佐町に納めていただき、そのお金で、地場産品購入による生産力が増大し、中土佐町の産業振興に繋がり、地域振興が図れるのではないかと思います、町長の姿勢についてお伺いいたします。

次に、県道325号線に関連してお伺いいたします。
5月の連休に、馬鞍トンネル北側の県道が崩落し一時通行止めとなりました。
その際、窪川に至る県道が緊急避難的に迂回路として利用されたところです。普段は通勤等に使われているところでありますが、路盤や路肩の状況も悪く、ガードレールもなく、通行に際し、安全が十分に確保されているといえる状況にはないという声をいただき、私も現地を確認してまいりました。
今回の事で、救急車や消防車などの緊急車両の運行にも支障があることが認識されたところであり、いざという時のためにも、馬鞍トンネル南口からのアクセス路として利用できるように県等に働きかけ早急に整備し、通行の改善を図るべきではないかと思うところですが、お考えをお伺いいたします。
社会福祉協議会についてお伺いいたします。
中土佐町社会福祉協議会は地域福祉の最前線です。地域福祉計画が策定され、それに基づいて取り組みを進められていることだと思います。
私も、政治活動として地域を回らせていただいておりますが、地域で聞こえてくる声の中に、「日用品や移動手段の確保に困る」というものがあります、いずれも高齢社会では深刻な問題です。
地域を支える仕組みとしてこれらの要素は重要な課題です、町として社会福祉協議会と連携して地域福祉の課題に取り組むべきだと考えますが、その進め方についてお伺いいたします。
また、地域コミュニティの活性化を含め、対策の手だてとして集落活動センターは、有意義な方式だと思うところですが、取り組みの姿勢についてお伺いいたします。

教育問題についてお伺いいたします。
日本神話についてお伺いいたします。
イギリスの歴史学の世界的泰斗アーノルド・トインビーは「12・3歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は例外なく滅んでいる」と述べています。
日本は、先の戦争で敗戦して以来、GHQの指示により、古事記や日本書紀に記述されている日本神話の教育を禁止され、以降、日本の国の成り立ちや日本民族としての基本的な考え方などを教わることもなく成人してきました。
そのためか、中には、日本の建国について知らない者もおり、日本とは何かについて全く知識のない者もおります。
日本神話を科学的根拠がないと否定する対場の人もおりますが、それにも明確な根拠がある訳ではなく、むしろ、日本人としての宇宙観、生命観、世界観、人間観であり民族の哲学が織り込まれており、何よりも、日本国が、国としての正式の歴史書である日本書紀を否定しているものではありません、いまだに政府の公文書としての位置にあります。そういう意味で、一部の人が何ら根拠のないままにイデオロギー的に批判するのはいかがなものかと思う者であり、日本国民であれば尚更のこと、日本書紀は日本国の正統な国史であると考えるべきところであります。
そういう点でも、日本国の組織の一員である教育委員会としても教育の基本教書として取り上げていくのは、至極当然の責務だと思うところであります。
今、日本を取り巻く環境は危機的状況であります。こうした中で、国家としての日本を支えるのは、日本という国家の成り立ちをしっかり見据えなければ、物事の対処の方向性が分からなくなり、トインビーの警告のとおりになります。
奇しくも数千年の時を超えて天照大御神の長男と次男の子孫が婚約との慶事が、5月27日に宮内庁から発表され国中を駆け巡りました。長男の子孫は皇室の一員高円宮家、二男の子孫が大国主命を祭る出雲大社神職出雲国造千家家という事で、神話の時代の出来事が蘇ってまいりました。
私もお白石持ち行事に参加いたしましたが、昨年は、日本の総本山である伊勢神宮の式年遷宮で、1420万余という過去最高の参拝があったことですし、出雲大社も800万人を超える賑わいで、あらためて日本の成り立ちに思いが馳せられたところでもあります。
私は、徒に、国粋主義的に日本国を煽るものではありませんが、日本人として歩んで来た真実、物の見方などを学ばず成長するのはいかがなものかと思うものであり、また、人格教育の必要性が叫ばれている今日、日本神話を子供達に教えるべき時代に来ていると思うところです。
いかがお考えか、町長及び教育長にお伺いいたします。
学校給食についてお伺いいたします。
学校給食の食材について、大野見米など地場産品を可能な限り利活用して地消地産で行っているということですが、その割合はどれくらいでしょうか。また、世界無形文化遺産として登録された和食を中心とした物で日本人として食育教育を行うべきだと思うところですが、どのように進められるのかお伺いいたします。学校給食センターも可能な限り地場産品で行うよう要請いたします。
その給食センターについてでありますが、行政報告で説明されたところですが、整備理由等をお聞きいたしましても唐突感を否めません。補正予算の緊急急迫性ということが、何故今のこの時期なのかです。そういう点を踏まえ議会と十分な論議のうえ、予算化を図るべきだと考えます、そうでなければ補正予算凍結という事も十分考えられる状況だと思います、深慮を要望しておきます。
次に、学力についてお伺いいたします。
我が中土佐町の子供達の学力レベルは高知県内ではどれ位か、日本国の中では、どれくらいの位置にあるのかお伺いいたします。
学力が低ければ、伸ばす必要があろうかと思います。往々にして競争を煽るとか不平等を助長するとか、まことしやかに言われる方々がおいでますが、世の中は競争社会です。逆説的ですが、そういう主張をされる方々は高学歴の方々が多いように思います。だからこそ、世の中の事が理解でき、立ち位置が分かるからこその認識に基づき判断が出来るのです。そういう点で、低学力でいい筈がありません。
今、世界の193か国では熾烈な生存競争があります、純粋培養のいかにも歯の浮くような綺麗ごとの理屈では、低学力のままで熾烈な競争の場に晒された子供たちが、逆に可哀想に思います。
大野見が、かつて大野見村であった時代には、教育立村を目標に掲げていたとのことです、教育は国家百年の計です。日本は資源小国であり、教育による人材の育成が重要です。教育長は、2月23日、大野見で開催された生涯学習フォーラムで、中土佐町から必要な人材を求めなければならない、と訴えられました。その通りだと思います。
有為の徒は、中土佐町の宝です。
 5月17日に高知市で開催された「現代龍馬学会
で、高知県には「土佐南学」という誇りうる教育原理があったと報告されました。
 室町時代に南村梅軒により興された土佐南学は、多目多聴、奉仕勤倹、相互扶助を柱とし、幕末の土佐勤王党に受け継がれ、明治新政府の指針となる船中八策を構想した坂本龍馬の精神を育くんだ歴史を持っています。民主主義、社会奉仕、社会保障を基本とする学問は、土佐人の血肉となり現代に至る精神風土を醸し出してきました。
 そうした教育風土を原点に、学力向上を図り、「生まれ育った中土佐を誇りに思う」ふるさと教育に更に土佐人の神髄を踏まえた素晴らしい子供達が育成されるようすべきだと思いますが、教育長の取り組み姿勢についてお伺いします。


 

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プロフィール

佐竹敏彦(さたけとしひこ)

田舎の宝を取り戻す!

昭和26年7月11日生まれ、上ノ加江小中学校、須崎高等学校、高知大学卒業。高知市役所に35年勤務。

高知市社会福祉協議会の職員としての経験やノウハウを活かし生まれ故郷中土佐町の発展を目指す。

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