H26.8月7日 臨時会積算委託料予算賛成討論

本予算案とそれに係る久礼新港背後地事業について、賛成の立場から意見を申し上げます。
本予算については物価高と消費是アップに伴う事業費の算定であり、論議する資料として賛成すべきであります。
私は、今回の町長の提案について、遅きに逸したと言うのが率直な感想です。「決められない町議会」からの脱却であります。
町の振興を論議する、私たち中土佐町議会議員本来の仕事であり、ここにおいてその本領が発揮できる場が与えられるものであります。
昨年7月に44年ぶりに古里に帰ってまいったもので町内の事情に十分通じていないかも知れませんが、地域活動で町内を回り、私自身、直接、反対の意見もいただきました。
が、第一に、これまでに2億円に上る公金を投資してきた事、事業化の経過を見ておりましたら平成5年度から各団体や関係者等で協議を重ね、平成19年度には議会に温泉掘削について補正予算の提案もなされているところで、町の発展にとりチャンスではないかとの見込みの下、当時、町職員だった議員諸氏を含め、そういう可能性を求めて事業展開してきたと思うもので、この期に及んで事業中止は信義則に反する行為だと思います。
第二に、温泉という何よりも日本人のこころを揺さぶり、魂をゾクゾクとさせる最大のツールであり、有効に利活用できる中土佐町にとって貴重な資源である事から、温泉付き施設の整備を進めて行くことが、町の将来設計にとってプラスになると信じるものであります。
温泉の魅力は観光雑誌「るるぶ」などにも紹介される、美味しい食べ物・グルメと並べられる観光の重要要素です。
過日、高知市役所時代の先輩の国民宿舎支配人に、温泉事業の今後について相談しましたが、県全体として厳しい状況にあるが、将来性を考慮すれば造るべきとアドバイスをいただきました。
朝日のダルマ太陽、潮騒の奏でる中の湯あみ、凍てつく波間から萌え立つ朝靄などシチュエーションも抜群の最高のこの場所は、高知市内などのそれとは比較になりません、全国的にも観光戦略として打ち出せる貴重な、大正町市場に続く大きな呼び込み材料でもあります。
平成24年策定の「中土佐町新港背後地利用計画」の経営計画書にも「温泉だけでは利益の確保は難しい、集客は厳しい」と記載されていますが、温泉経営は赤字とはいろいろな方々の意見です、が、行政の基本は企業論理の生産、利益という利潤追求ではありません。確かに損益計算、いわゆるコストパフォーマンスは目指すべき指標ですが、それをいうなら行政そのものが赤字の組織であり経営であります。教育、7月29日付け高知新聞にも小中学校統廃合推進の記事が出ていますが、そして福祉、公共交通などはその最たるものであり、議会でも特別委員会が設置されていますが、バス路線は赤字であり廃止撤退ということになります。そういう点で、私達、議員も赤字化の要因とも目されるということを知らなければなりません。が、行政は税金という形を取った国民所得・富の再配分による住民福祉の向上であります。
そういう点に立って、私は、この事業は雇用対策と健康増進という住民福祉の向上を目的に推進すべきと思います。
仮に、議会が反対、否決なら、議会として代替案、事業計画を議決するのが筋であり、それが出されなければ、責任ある議会とは言えないと思います。
物事には、明るさが必要です。反対の議員にお聞きしたい。この事業以外で中土佐町の明るさは何か、その事業は何でしょうか。町として重要な施策、町長の公約ともいえる事業の予算否決は、ある意味、町長不信任であり、議員一人一人の覚悟が試されているものです、熟慮をお願いしたします。
以上、この事業は中土佐町の将来性を見据えた振興策の展開にとっては是非とも必要なものであり、町長にはいかなる困難に遭おうとも万難を排しやり抜く精神、場合によっては地方自治法上の手続きが必要ですが、「民意を問う」という意味から議会解散も辞さずの決意で臨むことを願うものであり、温泉付きで事業を進めて行くべきものとして賛成討論といたします。

 

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プロフィール

佐竹敏彦(さたけとしひこ)

田舎の宝を取り戻す!

昭和26年7月11日生まれ、上ノ加江小中学校、須崎高等学校、高知大学卒業。高知市役所に35年勤務。

高知市社会福祉協議会の職員としての経験やノウハウを活かし生まれ故郷中土佐町の発展を目指す。

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