平成28年6月議会質問原稿

質問前に雑感を3つ。
元素周期表で欧米しかなかった元素記号で日本のニホニウムが初めて命名されました。嬉しい限りです、中土佐町からもこうした子供が出ることを期待します。
参議院議員選挙が6月22日公示7月10日投票でいよいよ始まります。ですが、高知では盛り上がりに欠けます。それというのも、徳島県との合区が原因です、高知県の代表を選べないから。最高裁が票の下の平等で違憲判決し、人口割で今回の選挙制度です。やはり、憲法を改正し、参議院は都道府県代表制にすべきだと思います。
差別的言動解消推進法いわゆるヘイトスピーチ解消法が今国会で5月24日に成立しました。これは特定の人種や民族に対する憎悪を感じる表現が差別的という事で法律化したものですが、既に部落問題を含め、差別解消や人権対策は自治体の重要施策として取り組まれてきたところです。それがいまだに、差別的言動が存在するという事は、真剣に取り組んでこなかった、あるいは、取組効果がなかったということになります。この法律、究極の日本人差別法だと言われてもいますが、人権に名を借りた人権侵害の天下の悪法だと思います。日本国憲法は、すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により差別されない、とあります。が、この法律は日本人の行為のみを対象とするものです。そもそも日本国憲法には、守るべき基本的人権は日本国民と定めてあり、特定の外国人を優遇するという国民の利益に反する行為は本末転倒と言わざるをえません。日本国憲法に抵触するこの法律に断固抗議を申し上げ質問に入ります。
議員研修から帰町した4月14日に熊本地震が発生しました。罹災された皆様方にお見舞い申し上げると共に救援活動に従事された自衛隊をはじめとする方々にねぎらいの言葉を申し添えたいと思います。
この地震で、庁舎問題があらためてクローズアップされました。救援活動としての施設は言うに及ばず、復活復興の拠点としての位置付けも重要であることが明らかになりました。中土佐町庁舎移転問題について、役場だけが津波災害から逃げる、という声もいただいているところですが、熊本の件で明白になったように、庁舎改築は喫緊の課題であります。戸籍や住民票、固定資産関係のデータが津波被害で失われた東北大震災の被災地域では、いわゆる「背乗(はいの)り」という戸籍乗っ取り現象も起きているとの事、なおさら役場の存在は重要であります。そこでお伺いいたします、平成32年度供用開始で進められている庁舎移転を前倒しし、出来るだけ早く運用できるようにならないかお伺いいたします。
避難所運営に関しても、混乱を招いたという事で、避難所の運営の在り様も改めて課題となったところです。上ノ加江自主防災会は、モデルケースとして避難所の運営マニュアルを作り取り組んでいるところで、全町挙げた早急な推進が必要だと思いますが、お伺いいたします。
中土佐町を愛するふるさと教育に関して、地名についてお伺いいたします。
久礼、上ノ加江、矢井賀、大野見の地名のいわれ、由来について教えてください。地名は、それぞれに文化を持ち歴史があります。日本の地名については、古事記や現存する最古の公文書の日本書紀にその由来が述べられています。だからこそ愛着が持てるものであります。
矢井賀を除く旧中土佐町は室町時代以前は久礼保と呼ばれていました、安和を含む久礼の北部は久礼保北村、今の中心市街地は久礼保中村、上ノ加江は久礼保南村でありました。久礼の名が文献に登場するのは鎌倉時代建長2年(1250)藤原摂関家の九条道家が一条家の初代実経に幡多庄を譲り渡した書状にある「加納久礼別府」という記録です。
そうした歴史を有するふるさとの地名です、學校現場で教育を通じたふるさと運動の展開をお願いしたいところです。
SEAプロジェクトも、施設を運営する株式会社SEAプロジェクトが設立され佳境に入ります。現在の中土佐町のGDP166億円に新たに2億2000万円20名雇用が追加され、地域つくりの起爆剤に成ろうかと思うところですが、それには物語が必要です。双名島の鬼伝説についてお伺いします。中土佐町教育委員会発行の「中土佐のおはなし」やテレビで放映された「まんが日本昔ばなし」などに、いろいろと伝わっていますが、正しい伝承はどのようなものでしょうか。
そういう点で、双名島の鬼伝説は格好のものではないかと思うところですがご所見をお伺いいたします。日本各地には鬼伝説、鬼ヶ島伝説が複数あります。有名なのが桃太郎の鬼ヶ島でこれは現在の岡山県総社市です、また、お隣の香川県高松市の沖合の女木島にも鬼ヶ島伝説が伝わっています。鬼伝説では大江山の鬼で、現在の京都府福知山市ですが、8か所程度こうした伝説が残されています。こうした伝承の地を一堂に会して、来年夏のオープンに合わせて、鬼物語の伝承の残る市町村と連繋して鬼伝説の里サミットを提案したいと思います、今後、継続して取り組んでいけば久礼の新たなイメージ化にも有効と思われるところですが、いかがでしょうか。双名島の鬼は、漁師達の思いを聞く「やさしい鬼」でありました。
来年の平成29年は大政奉還150周年の年です。
嘉永6年の黒船来航以来の欧米列強帝国主義時代の荒波にもまれ、危機を迎えた日本の立て直しを図ろうと、ここ土佐の地においても、「堂々たる神州、戎狄の辱めを受け、古より伝はれる大和魂も今は絶えなんと帝は深く嘆き玉ふ」と格調高い文章に始まる、土佐勤王党盟約文に署名した武市半平太以下192名、署名外の者8名の血気盛んな若者たちが立ち上がりました。
その一人、坂本龍馬は「日本を今一度せんたく致し申候」と日本の創生を謳いました。新しい日本国を創ろうとしたのです。江戸幕府解体から明治新政府の樹立です。今の感覚で言えば、日本国憲法の改正であります。
この集団に、大野見村から南部展(のぶ)衛(え)忠成(ただなり)のちの男爵南部甕男(みかお)がいました。津野山郷からは那須慎吾、吉村寅太郎が加わっています。
土佐勤王党員200名の現在の市町村別分布はどうなっていますか、旧中土佐町で土佐勤王党に命を預け国事に奔走した人物はいるでしょうか。いないとすれば、その理由は何でしょうか。今につながる事ですが、国家存亡の折に、身を挺して事に臨む、という空気が中土佐町にあるでしょうか。明治維新はワクワクする時代、「まことに小さな国が開花期を迎えようとする」時代でありました、そういう時代に、新しいものを作るという人がいたでしょうか。今年2月に開催された中土佐町生涯学習フォーラムで講師が、地域づくりを誰かがやってくれると思っていたら誰もやらない、と言っていましたが、まさに、時を超えて、「やる気」は伝えられるものです。教育の神髄はここにあります、「乃公出でずんば」の気概を示す、そういう人材を輩出するのが教育の大事な目的です。新時代を切り開いた明治維新は、「上からは明治だなどといふけれど治まるめいと下からは読む」と戯れ歌がはやりました、いつ分裂してもおかしくない混沌とした状態です、当時、渦中にいた人はどのように認識し、どのように行動したでしょうか。SEAプロジェクトにも通じる命題でもあります。町長、?
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「昔から歯の無い人は認知症になりやすい」という内容の記事が高知新聞に載っておりましたが、この言葉は事実でしょうか。事実であれば、歯は健康管理に重要な要因であり、なお一層の歯の予防対策が重要となります。齲(う)歯(し)は若い時にはあまり気にしないものですが、失って初めて分かる、の例えのとおり、年取って来て、歯槽膿漏や虫歯で一本また一本と歯茎からはずれていくと実感が湧いてきます。また併せて、「歯周病心筋梗塞リスク増」という記事もありました。歯周病も放置しておくと齲歯となります。
県では八〇二〇運動、80歳で20本の歯という事を目標に取り組まれています。私も歯医者に定期検診の通知のはがきが来て毎年受診していますが、若い時分に定期検診を受けていればと後悔しています。そこで提案ですが、中土佐町の全員を対象に年一回の検診を勧める文書を通知し、受診を促す制度を実施するお考えはないかお伺いいたします。
4月の議員視察研修の場所となった隠岐の島の海士町にある隠岐島前高校に高知市から単身で離島留学している女子高生がいます。5月3日に高知市の自宅で話をする機会を得ました。
留学した理由を尋ねたところ、夢を追求している高校で学んで将来高知で役立てたい、との事でした。海士町でも商品開発プロジェクトに参加しており、素晴らしい思いを持たれていると感心したところでした。小学校は高知市内の公立小学校でしたが、中学校はアウトドアが好きな事もあってか、越境入学で行川中学校に入学、そこから隠岐島前高校です。
海士町は過疎化高齢化の消滅自治体の一歩手前の状態で、隠岐島前高校も廃校寸前でしたが、町長のリーダーシップの下に町民や町職員の夢ややる気を育て、今では高校を含め、地方創生のモデルともなっています。
そこで提案ですが、中土佐町として、伸びる才能を思う存分伸ばし、高知市内の一流高校の進学は勿論のこと、それぞれの個性を活かした指導で、中土佐町に残り定住するための授業を組み込み、具体な方策を提案してもらうなどし、地方を背負って立つ子供達を作る町として取り組んで行くという事はいかがか、お伺いいたします。町長以下率先して、夢を追い伸びる教育を行い進学率も高まれば、そうしたユニークな教育に憧れる転校希望者も出来てきて、鰹や大野見米等おいしい食べ物と併せた漁村留学、山村留学のため中土佐町に転入する家庭も増加するのではないかと思うところです。町の発展は人材教育に在りと思うところで、ご所見をお伺いいたします。

 


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プロフィール

佐竹敏彦(さたけとしひこ)

田舎の宝を取り戻す!

昭和26年7月11日生まれ、上ノ加江小中学校、須崎高等学校、高知大学卒業。高知市役所に35年勤務。

高知市社会福祉協議会の職員としての経験やノウハウを活かし生まれ故郷中土佐町の発展を目指す。

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