平成28年8月3日臨時議会 (H28.8月)
苦節10年。紆余曲折、難産の末のようやく日の目を見ることになる久礼新港背後地事業、SEAプロジェクトです。
今、地方は少子高齢で消滅化の危機的状況にあります。これに打ち勝つ戦略が、いわゆる1%戦略、1%所得奪還戦略と言われるものです。地産地消、地産外商という事でもあります。まち・ひと・しごと創生戦略であります。
わが中土佐にとって、SEAプロジェクトは、まさにこれであります。
作ったものが、獲ってきたものが売れる、生産者にとって有利な出口戦略であります。この仕掛けづくりが、SEAプロジェクトです。
施設整備費6億2000万円のうち町の負担2億円程度。1000万円の指定管理料、投資で20人の雇用創出、2億6000万円の事業収入が得られるものであります。町経済の底上げ、GDP166億円の上乗せであります。町民のお期待大であります。
地方自治の今と同様の時代が歴史に在りました。幕末です。
当時危機的状況にあり、幕府をはじめ倒産寸前にあった各藩の中で、会社更生、生き残りに成功したのは西南雄藩の薩摩や長州でありました、借金は従来の藩組織にそのまま負担させ、地産外商で得た外貨は藩とは別組織、薩摩は島津家に長州は「撫育方」という特別会計の会社を作りました。儲けをそこに入金させ、時代の荒波に対応しようと藩政改革を行ったのです。明治維新の成功はこれがあったからこそという事が「経済で読み解く明治維新」に出ています。
これを今の中土佐町に見ると、時代に対応しようという組織こそが、株式会社SEAプロジェクトであります。
従前の地方公共団体は中土佐町役場とし、消滅化自治体の改善に向かう組織が株式会社中土佐町であるSEAプロジェクトであります。
今議会で可決され、中土佐町の将来に明るい希望をもたらす久礼新港背後地事業、SEAプロジェクトの速やかな推進を願って已みません。