平成29年6月議会一般質問

議長(本井康介君)
 9番、佐竹敏彦議員の発言を許します。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 9番、佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 佐竹敏彦です。
 高知県町村会会長になられた中土佐町長としての立場に基づく、政治信条についてお聞きをさせていただきます。
 5月3日に、憲法記念日でございますが、安倍首相は、自民党総裁の立場で日本国憲法第9条の2第3項を追加し、自衛隊を軍として位置づけ、また教育改革を主な内容とする憲法改正を2020年施行という目標年度を提起し、憲法改正に向けた取り組みの推進を要請いたしました。いよいよ憲法改正が具体的なスケジュールで俎上にのってまいりました。ちょうど2020年、オリンピック・パラリンピックの年でありますが、新たな日本国がこの段階で始まるものというふうに思うところであります。
 坂本龍馬は、「日本を今一度せんたくいたし申候」という言葉で、脱藩をしてまで成し遂げたかった日本の新国家建設に向けた決意をこの言葉で述べたところでもあります。日本は、中土佐町を初め、農山漁村部では、まさに疲弊した田舎であります。その再生、創建は私たちの手に委ねられているものであろうかと思います。そういった状況下の中で、憲法改正は、みずからの手になる新たな国づくりということで、絶好のチャンスではないかというふうに思うところであります。日本国のグランドデザインを描く憲法を取り戻す時代が来たということでもあります。
 町長、町村のこの疲弊の解消、抜本的制度改革が求められている地方自治の今日、その取り組みについての決意のほどをお伺いをさせていただきます。町村会会長として一人、中土佐町に限らず、県や国に地方の置かれております実情について報告をし、その改善を求め得る立場にあり、町としての期待されるものが大であるからであります。
 町長は、就任に当たりまして、「地方を守るため、県とも調整して、国にしっかり声を上げていきたい」と抱負を述べられております。疲弊したこの町村、町村の資産は、かつては土地や山林の保有、これは資産であり、その持ち主は資産家でもありました。それが現状では、大きな借財ということに変化をしております。
 土地を持てば借金になるというのは、世界的視点から見ればおかしな話であろうかと思います。田舎の復権のためには、日本国の制度改革が大前提だと思います。土地を持てば財産になる、世界では当たり前のことであります。税制の抜本的改正等を含め、日本国の制度を改める必要がありますが、日本国の仕組みを変えようという大きな動きの中で、高知県町村会の会長の立場として、どのように考えられ、中土佐町を含む農山漁村の再生に向け、県や国に働きかけるおつもりかお伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 町長。

町長(池田洋光君)
 大変大きなテーマのご質問をいただいたところでございますけれども、確かに、今年の2月に高知県の町村会長に私は就任をさせていただいたわけでありますけれども、その中で、我々町村の置かれておる立場、特に、高知県におきます53市町村当時、最近のいわゆる平成合併まではあったわけでありますが、それがですね、どんどんどんどん合併が進んで34市町村に変わり、その中の23が町村ということになってございます。
 確かに、人口は少のうございますけれども、県内において、その面積も半分以上を占めておりますし、そして何よりも地方、いわゆる町村の発展なくして、私は県政の浮揚はないというふうにも思っております。そういった意味で、23町村のですね、町村長が議会の議長さん方とともにですね、大きな大会を開きながら、そして毎年、いろんな要望事項を政府与党に対しまして決議をし、要求をしておるわけであります。地方六団体の一団体としてですね、これからもしっかりと地方の現状について、中央政府に向かって声を大にしてですね、地方を守るために私も頑張っていく所存でございます。
 その中で、町村会長という立場で、この議場での発言をさせていただくとなりますと、我々町村会、そして議長会というのがあるわけでありますが、町村長大会、議長大会という、ともに合同の会議を開いておりますけれども、そこの中で取り決めたこと以外になりますとですね、若干私の立場としても言いづらいところがございますので、そこはご理解をいただいて、まずは中土佐町長としてどうなのかという点について申し述べさせていただきたいと思います。
 日本国憲法の話が出ましたけれども、憲法改正につきましては、当然これは国会においてしっかりとご議論をいただき、今の国際情勢に沿った形での日本の将来をどう予見をしていくのか、そしてどう政治を進めていくのかについてはですね、しっかりとご議論をいただかなければならないというふうに思うところでございますけれども、時代の変遷とともにですね、いろんな従前に取り決めたことが、今、不具合を生ずるということは、それは当然のことながらございます。
 日本国憲法は硬性法ということにもなっておりますけれども、その中で、国民の賛成も必要でありますし、そこはまたこれからの議論も待つところでございますが、まずはですね、現在の国際情勢は非常に厳しいところではございますが、日本の情勢自体も厳しゅうございまして、実は昨日、高知市においてですね、石破前地方創生大臣が来られて、高知県が今やっております集落活動センター、この小さな拠点づくりの重要性について、いろいろなご講演をされたわけであります。
 その中で、今、東京とかあるいは名古屋、大阪、福岡、そういった大都市部に大きく人口が集中しておりますけれども、東京の問題はとりわけ深刻であると、このままいけば、日本の衰退というのは免れない、ですから地方がそれぞれ果たすべき役割をしっかり果たし、そして東京が果たすべき役割、そして東京が地方に対して果たすべき役割、こういったことを石破さんはですね、今度都議選がありますけれども、中央政府の元閣僚として、そういった応援演説もしていきたい、東京都民に訴えたいということも申されていました。
 ということはですね、まずは東京の問題というのは地方の問題であり、地方の問題は東京の問題であると、だから、とにかく地方創生というものをしっかり進めなきゃならんという話でありまして、私はなるほどというふうに思ったわけでございますけれども、今、中土佐町では、南地区に集落活動センターができました。その前にはですね、先ほども申し上げましたけれども、北地区振興会が大野見の北地区にございますし、また矢井賀をよくする会、あるいはまた蜑の里やいがというようなことで、それぞれの周辺部において地域自治組織といいますかですね、こういう自発的な住民の皆さんの運動の展開、それをまたサポートさせていただく中土佐町のそれぞれの部署の役割があるわけでございまして、そういったところがしっかり手を組んで、この天与の自然、すばらしい自然と、農作物にしても、あるいは漁業にしても林業にしても、それぞれの恵みがあるわけでございますので、この立地条件と勤勉な人々の気性といいますか、特性を、しっかりとこれからかみ合わさるような形で、私は、産業振興を進めていかなければならないというふうに思っております。
 知事がよく申されますけれども、「課題先進県、高知県」、高齢化の問題にしても、少子化の問題にしても、非常に大きな問題があるけれども、それを逆手にとって「課題解決先進県」だというふうによく言われます。その一つの大きな方策として、産業振興計画があるわけでありますし、日本一の健康長寿県構想もあるわけでございます。そういった知事の思いと我々市町村長の思いですね、これが一つになって、今は高知県勢浮揚のために、共に力を合わせておるわけでございますし、町村会もそういった立場にございます。
 ということで、県ともしっかりと意見の交換と、それからそれぞれの立場といいますか、役割分担というのがございますので、それを踏まえてですね、相乗効果の出るような形でこれからも努めてまいりたいと思いますので、今後とものご指導、ご鞭撻をよろしくお願いを申し上げます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 答弁の中で、石破前大臣の地域創生の話も出たところですが、日本の今の疲弊の原因の一つに、人口減と各地域の各コミュニティーの核が崩壊しているということが大きな原因ではないかなというふうに思います。
 人口減少対策につきましては、少子化対策で別の視点があるんですが、地域の核の問題、いろんな意味で、戦後、GHQによって分割をされてきたことの結果が今にあらわれて、ばらばらになった日本国のこの状態が日本の疲弊化を招いているんではないか、東京では特にそれがひどいんではないか、隣は何をする人ぞというのが東京の実情ではないかと思います。そういう点で、改めて中土佐町の再生を見たときに、地域の再生、地域社会の再生ということが重要な課題の一つではないかなということを、町長の回答の中で思ったところでございます。
 中土佐町の高齢化率、先ほどお聞きしましたら約50%、もう限界集落です。もう地域が成り立たない、まさに消滅集落への道をたどりつつあるんではないかなというふうに思います。そうした中にありまして、地域社会、地域コミュニティーを支えていくためには、役場職員が地域に入って支援をしていくのが不可欠な状況にあるんではないかなと思うところであります。それぞれの集落ごとに支援体制をつくり、それぞれの実情に応じた支援体制に取り組んでいく必要がありはしないかなと思うところでありますが、どのようにお考えなのか、町長のお考えをお伺いをさせていただきます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 町長。

町長(池田洋光君)
 地域の住民の皆さんの生活を支えるために、それぞれの地域にですね、役場の職員を張りつけてというような趣旨だったと思いますけれども、これは、確かにそういったお考えもあろうと思いますけれども、先ほども申し上げましたように、地域の住民の皆さんがですね、みずからの力で立ち上がって地域を立て直そうという、そういう機運が高まっておる今日でございます。役場の職員がそれぞれの所管の業務の中で携わっていくというのは、これはもちろんのことでございますけれども、私は、主体的に動いたいただくのは地域の人であろうと思いますし、もちろん、それだけではその活動が十分な活動になり得ませんので、そういった意味で、集落支援員、あるいはまた地域おこし協力隊、こういった存在があるわけでございます。
 あとはですね、企画課の中のいわゆる体制もあるわけでございまして、それぞれの地域に入って、皆さんのご要望を聞くと同時にですね、いろんな事務的な作業でありますとか、あるいはいろんな事業をとってくる場合の支援策でありますとか、こういうことにつきましては、例えば農林課でありますとか水産商工課、あるいはそれぞれの担当の課がございますので、そういったところと連携を密にしながらですね、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。
 それぞれの地域に役場が入るということにつきましては、私は、1つの弊害と言ったら語弊があるかもしれませんけれども、主体性を阻害をするということになるんではないかなという思いもございまして、それはやはりみずから考え、みずから実践をするというようなところはですね、ややもすると役場がいろんな業務を、あるいは計画とかですね、そういった立案についても役場が中心的にやってくれるからというような、やや受け身の存在になってしまうとですね、私は、これは地域のコミュニティーの再生ということからいいますと、若干違うのではないかなというような懸念もございまして、まずは、役場はしっかりとお支えするという立場にはございますけれども、主体的に物事を考え、そして実行していくのは地域の皆さんであるというふうに思うところでもございます。
 今、久礼中学校のですね、3年生の生徒さんが入場しておりますけれども、生徒さんもですね、それぞれの形で中土佐町の将来を思い、研究発表なんかもされておりますけども、やはり私は、どの地域でやっても誇りの持てるまちづくりということが非常に重要ではないかというふうに考えております。地域の資源、そして地域の宝というのはですね、地域の皆さんが一番よくご存じであろうと思いますが、一方で、「灯台もと暗し」という言葉もございますように、なかなか地元ではわかりづらいことが、当たり前のことが、外から見ると大変な宝であるというようなこともございますので、そういった意味でですね、役場の職員、あるいはまたそれぞれの地域同士の交流を通じて、自分たちの宝物を再発見したり、あるいはまた磨き上げをしていったりというような、コミュニティー同士のつき合いというものも、これからもっともっと活性化させなければならないんじゃないかというふうにも考えております。
 いずれにしても、大変大きなテーマではございますが、地域の存続のために、限界集落、消滅集落というような言葉がなくならないようですね、行政としても頑張っていく所存でございますので、今後とものご指導をよろしくお願いを申し上げます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 町長の先ほどの回答はまさに正論だと思うんですが、ただ、地域を支えていく人たちが過疎化、高齢化でほとんどいなくなっているというのが、また一方の実情です。地域の核でありました祭りそのものの運営もおぼつかない状態ですので、地域で支えるのは当然のことです、自助・共助・公助、当たり前のことですが、その当たり前が成り立たなくなってきているというのが、今の実情ではないかと思います。ですので、ますます先細り先細りというのが実情ではないかなと思います。
 今の行政の仕組みそのものは行司役ですので、地域への肩入れが基本的には困難な制度になっております。ですから、株式会社SEAプロジェクトのあり方と関連してお伺いをさせていただきますけれども、かつて土佐藩では、今の県組織と市町村組織を合わせた通常の藩組織とは別に、大政奉還の少し前、慶応2年に開成館という組織が設けられました。軍艦局や勧業局、捕鯨局、鋳造局など12の局が置かれております。現代龍馬学会でその資料をいただきましたので、また後日、後にお渡しをさせていただきますが、ご検討いただければと思います。いわゆる藩の地産外商を行う、いわば現代の総合商社であります。
 土佐の特産品であります土佐和紙、樟脳、茶、砂糖、鰹節などの専売品を長崎や京都や大阪などの上方に販売し、殖産興業が図られ、その結果、幕末には西南雄藩として、明治維新の立役者となったところでございます。この販売所は、後に土佐商会、さらには三菱商会と発展をしてまいりました。地方もこうした組織をつくり、地方再生、まち・ひと・しごと創生総合戦略の専門体制として推進していくことが喫緊の課題ではないかなというふうに思うところであります。
 中土佐町では、株式会社SEAプロジェクトが公共団体としての中土佐町の別働部隊として、これに近い組織ではないかと思うところで、非常に期待するところでありますが、町長のご所見をお伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 町長。

町長(池田洋光君)
 幕末の土佐藩の活躍のことにつきまして議員からご説明がございましたけれども、今日はまさに中学校の皆さんがおいででありますが、「西南雄藩」という言葉は非常にわかりづらいかと思いますけれども、要は、薩長土肥という、いわゆる幕府を倒して、新しい時代を迎えるために活躍をした昔の藩ですね。土佐藩であり、今で言う高知県、それから薩摩、鹿児島県、佐賀県、それから山口県というようなことでありますけれども、その薩長土肥と言われる県が非常に日本の国のいわゆる新しい時代を切り開くために活躍をしたというようなことでございますので、またそこもぜひ、郷土の問題でございますので、誇りとして勉強もしていただきたいと思いますが、今SEAプロジェクトという話がございました。
 ご案内のとおり、今、道の駅を一生懸命つくっております。来月の6日にはオープンするわけでありますが、まさにこの道の駅がですね、幕末に土佐藩がさまざまな12の局を持っておったというような話に、私はつながるというふうにも思っておりまして、町を丸ごと売っていくんだという、そのミッションをしっかり遂行するためにですね、それぞれの地域の皆さんの思いも酌み取って、SEAプロジェクトの推進を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
 しかしながら、走りながら考えるというようなこともございましたし、佐竹議員には、この計画の初期の段階からずっとですね、賛成をいただいて、いろんなご指導も賜ってまいりましたが、今やっと日の目を見るような時期を迎えておりますので、道の駅として、またみなとオアシスとして、そしてそこにそれぞれの住民の皆さんの誇りである地場産品が並び、食材が並び、そしてまた情報発信の基地が生まれですね、なおかつ、私は、さきの下元議員のご質問でもございましたが、何が売りかというところは「海だ」というふうに言いました。
 全国に道の駅が1,117カ所ですか、あるわけでございますし、みなとオアシスも94カ所あるわけでありますが、リアルなですね、漁師をそこに見ることができるという道の駅は、中土佐町の道の駅をおいてはほかにございません。まさに製氷施設があってですね、各船に氷を積み込む作業、それからいろんな海の漁獲ものをジムクレーンから揚げていく、そういう漁師の姿、また競りのある姿、そういったリアルな漁業の町の実態をですね、見ることのできる道の駅というのはほかにないわけでありまして、そういった意味ではですね、海に面しているからこそ、住民の皆さんはもとより、日本国全体にですね、大きな発信をする力の源泉であるんではないかなというふうにも思っております。
 みなとオアシスにつきましても、当然のことながらクルーズ船で訪れることもできます。ヨットなんかが来ることもできますし、そこに海をなりわいとしてきた、うちの町の歴史というものを感じ取っていただける部分もございます。
 そういったことで、私は、SEAプロジェクトを通じて、久礼だけではなしに、上ノ加江も矢井賀も大野見も、いろんな全地域のですね、それぞれの産物をそしてすばらしい宝を全国に発信をしながら、また、訪れていただく皆さんには実際に肌で感じ取っていただけるような、そういうような役割をSEAプロジェクトには、私は、果たしていけるように、その組織づくりを今後とも目指してまいりますので、議員の今後とものさらなるご指導、ご鞭撻をよろしくお願いを申し上げます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 後ろに久礼中学校の生徒たちが来ておいでますので、それに合わせた質問をさせていただきます。子供たちの議会見学についてお伺いをいたします。
 上ノ加江小学校でも、3月議会に本会議を見学し、中土佐町議会の審議状況を学習する授業が行われたところであります。上ノ加江小児童新聞をいただきました。ナンバー23、2017年3月21日付発行の新聞です。その中に「町議会見学」ということで、「議会の傍聴にも行きました。話し合いの中身は、初めは難しいと思って聞いていました。でも、テレビなどで聞く言葉も出てきて、何となく意味がわかりました。真剣に話し合いをしていて、みんなが中土佐町のことを一生懸命考えているんだなと思いました」という感想を述べられております。
 政治の現場を実際に見る、またとない機会であろうかと思います。また、あわせまして民主主義の重要な機会であります。議会での秩序や品位の問題もあわせて学べるいい機会ではないかなというところでありますが、他の小学校や中学校へ拡大を行うお考えはないか、教育長にお伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 教育長。

教育長(中城守君)
 お答えいたします。
 子供の議会見学についてでございますけれども、各学校におきまして、町議会が見学できるということにつきましては、校長会を通してですね、各学校に再度申し述べることをしておきます。
 ただですね、ご承知のことだと思いますけれども、小・中学校では、学習指導要領に基づく教科書の学習が中心となっておりまして、そこでは指導の内容及び時間数が決められております。実際、中学校における地方自治の内容についてはですね、1単位時間で地方自治の仕組みを学習するようになっておりまして、したがって、町議会の見学時間の確保につきましては、別の時間として設定する必要があります。それゆえに、実施のためには教育課程全般や教科経営等に関する調整が学校において必要となります。
 議会の見学につきましては、先ほど議員が申されましたように、大変有意義なものであるとは思いますけれども、するかしないかの判断につきましては、学校の取り組みとして十分に検討されたものとして取り扱う必要がございます。各学校の実情に合わせたところになるというふうに思います。
 ちなみに、きょう久礼中学校の生徒さんが見学に来られておりますけれども、中学校におきましては、社会科は座布団型になっておりまして、1年生で地理的分野、2年生で歴史的分野、3年生で公民的分野という形になっております。その公民的分野の中で地方自治を学習するわけでございますけれども、第3章の「現代の民主政治と社会」という47ページの枠の中にありまして、その中の第3の「地方自治とわたしたち」の中の(2)の「地方自治の仕組み」1単位時間という形になっておりまして、そういう枠の中で学習するようになっておりまして、大変タイトな時間ということになります。
 申し上げましたように、したがいまして、その扱いにつきましては、各学校で十分に検討した上でということになりますので、ご了承願いたいというふうに思います。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 答弁内容はわかりますけれども、政治の現場を実際の目で見るまたとない機会ということで、質問通告書に書かせていただいたところですが、私も後援会活動で中土佐町全域を回っておりまして、有権者の皆さんがわかっていない部分があるというのが、執行する立場の首長と議決をする立場の議員の立場が十分わかっていない方々がおいでるというところがあります。これも政治の実際の中をわかっていないからではないかなというふうに思うところです。
 議員に言うておけば何でも事が足りるということが、端的な要請の部分があるんですけども、議員はあくまでも議決機関の一員であり、執行する立場にない、そこらあたりを含めてですね、やっぱり学校現場できちっと政治の実態を教えていく必要がある。そのためにも議会を見学しながら、議員と首長の立場は何か、やっぱり勉強させていって、日本という国家の具体的な政治の姿を勉強させていくのは大事なことじゃないかなと思うところで、なお教育長の立場として、教育委員会に指導なり要請をしていくということも重要ではないかなと思うところで、再度答弁をお願いしたいと思います。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 教育長。

教育長(中城守君)
 地方自治の仕組みにつきましては、小学校6年生の社会科の3学期にもございます。これも配当時間はおよそ1時間、中学も先ほど申し上げましたように1時間ということで、徐々に小中高というような形で学習していくようになります。
 ただ、先ほど議員が言われましたようにですね、そういう仕組みの中身のことにつきましては、十分にその時間帯の中でわかるかといえばですね、これはなかなか難しいところがございます。そういう意味では、見学するということは、その一端を学ぶという意味で非常に有意義なものであるということにつきましてはですね、これは校長会の中でですね、先ほど申し上げましたように、校長先生を通してお伝えすることはできるというふうに思います。
 ただ、先ほど議員が言われましたように、議員さんと首長、執行部の違いにつきましては、これはちゃんと項目立てがありまして、中学校の中では学ぶようにはなっております。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 次の質問に移ります。
 久礼中学校の裏山にあります久礼城址の活用についてお伺いをいたします。
 私もたびたび議会で質問もしておりますし、亡くなられた林勇作元副議長の願いでもあり、私に対する遺言でもあります。
 久礼城址、中土佐町の指定の文化財であります。遊歩道についても整備費が計上されているところであります。改めて申すまでもなく、久礼城は、中世の山城といたしましては県下有数の規模と史跡としての価値を持っております。県下ベスト5あるいはベスト10に数えられております。また、近年の歴女ブームで、山城がブームにもなっております。私が懇意にさせていただいております宅間一之土佐史談会会長にも、測量を行えば、県文化財として登録可能というお答えもいただいております。石垣も長宗我部方式とは異なる工法で築かれているとのことで、調査をすればするほど貴重な文化財でもあります。
 そこで、資料に基づき、可能な限り、当時の建築様式で再現した多聞や櫓などの城塞機構の復元を図り、山城としての整備を進めていけば、観光資源として、あるいは山登りの健康づくりの場として、また標高の高さから見て、いざというときの避難場所としても活用可能であり、久礼の目玉、町のシンボルともなり得るのではないかというふうに思います。
 今、幕末維新博ですが、長宗我部氏の居城、岡豊城で櫓の復元がされております。私も行きましたけども、2階建ての、結構人気があります。
 日本城郭協会が4月6日に発表した「続日本100名城」では、高知県では岡豊城が選ばれました。四国4県のうち、徳島県は勝瑞城、一宮城、香川県は引田城、愛媛県は能島城、河後森城が選ばれております。これらの城の実情はご存じでしょうか。国指定の基準に対して、久礼城は決して劣ってはいないというふうに思うところであります。
 また、整備に関しては、今、クラウドファンディングという手法がございます。インターネットで不特定多数の人が団体等に資金の提供や協力を行うという意味です。広島県の呉市の戦争末期を舞台にしたアニメ映画の「この世界の片隅に」の制作費を捻出でよく知られるようになってきたところです。新しい資金調達方法であります。
 余談ではありますが、安芸市の妙見山に「男子志ならずんば再びこの山に登らじ」と大書した岩崎弥太郎の話は有名ですが、久礼城のあるこの城山も、事実の確証は私は持てないのですが、同じような誓いを立てられて、ふるさとを後にされた方がおいでるということを聞いた記憶があります。明治の人々の気概を感じるところでもあります。
 久礼城の整備、いかがでしょうか、教育長にお伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 教育長。

教育長(中城守君)
 久礼城址、久礼城の活用についてでございますけれども、前の議会でも同じ、この活用・保全につきましてはご質問がございましたので、答弁したところでございますけれども、現在、久礼保育所の建設のために工事が始まっておりまして、遊歩道等を通れなくなっておりますけれども、久礼城の保全・整備につきましては、現在まで、遊歩道の環境整備であるとか、久礼城址の説明看板の設置であるとか、あるいは久礼城址の形状保存のための掘削などを行ってきたところでございます。しかし、議員が申されました中世山城の久礼城の復元につきましては、その資金調達法のクラウドファンディングも含めてですね、現在のところは検討されておりません。
 ただ、今後のですね、久礼城址の保全・活用につきましては、文化財保護委員会等の意見をいただきながら検討してまいりたいというふうには思っています。
 久礼城がですね、歴史的あるいは文化的価値が高いということにつきましては、故林議員さんなんかからも随分伺っておりまして、我々もその価値を認めるところでございますけれども、2016年に日本名城の100選が行われたときに、高知県からは高知城が当然入っておりますけれども、2017年に続日本名城の100選が行われたときには、先ほど言われました元親の岡豊城が入っております。そういうこともありまして、高知県からは2つだけということでございますけれども、岡豊城に匹敵する、中世山城からですね、平城に変わるところの過渡期にあるお城であるということにつきましては、我々も認識しておるところでございます。
 今後、先ほど申し上げましたように、文化財保護委員会等の意見をいただきながら検討してまいりたいというふうに思っております。
 それから、被災時の避難場所としてどうかということもございましたけれども、現在は久礼中学校や久礼小学校がその最適地としてですね、その対策を進めているところでございまして、久礼城址につきましては、その検討の枠外にあるということでございます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 次の質問に移ります。
 子供たちもお世話になった北海道幕別町に関して質問させていただきます。
 姉妹都市の締結の有無についてお伺いをいたします。
 4月12日に、議員研修で北海道にあります幕別町にお伺いをいたしました。研修の目的は、災害時の相互援助協定、新庁舎でしたが、その日の夜の幕別町長等との懇談会で、姉妹都市締結の機運が盛り上がりました。
 町長、何事もTPO、「天の時、地の利、人の和」であります。災害時の相互援助協定を一歩進めて、姉妹都市締結を行って、相互の交流を深めていくことが両町にとって非常に有意義ではないかと思うところです。町長の英断を期待したいところです。ご所見をお伺いをいたします。
 また、あわせて、7月6日落成、15日グランドオープンの道の駅なかとさのオープン時に合わせた幕別町の特産品等の展示販売を行う考えはないか、お伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 町長。

町長(池田洋光君)
 幕別町は、本町がパークゴルフ場を、町のスポーツ振興でもあるし、健康増進の一環としてつくりたいというときに大変お世話になった町でございます。ご案内のとおり、パークゴルフ発祥の町でございまして、大変、そういう意味では、本町も幕別町にいろんな形でご指導を賜ってまいりましたし、小草ふれあい公園のオープンのときにはですね、当時の岡田町長にも開所のときにお越しをいただきまして、大変なにぎわいを見せたわけでございます。
 全国で第330番目の公式のパークゴルフ場として認定をいただいたパークゴルフ場でございまして、本当にですね、あれ以来、毎日多くのお客さんでにぎわっております。半分は町外の方がお越しをいただいておりますけれども、改めてパークゴルフのすばらしさということを感じておりますし、そのパークゴルフを編み出されたといいますか、考案をされた幕別町に本当に深い敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 それで、現在の町長の飯田町長でございますけれども、本町にパークゴルフ場をつくるという計画を持ち上げたときにですね、当時の教育長でいらっしゃいまして、我が町にも訪れていただき、いろいろなご指導を賜ったわけでありますけれども、その後、前岡田町長の意志を引き継いでですね、現在、町長としてご活躍をされております。そういった飯田町長とは、私も大変親交のある身でございまして、まさにですね、胸襟を開いていろんな話ができる間柄でもございます。今ご指摘のとおり、幕別町と中土佐町が姉妹都市提携を結ぶということについても話し合いもいたしております。
 この8月1日でございますけれども、幕別町のですね、学生さんが20名本町を訪れられることになっておりまして、これで幕別町からは2度目の来町ということになりますが、本町からは昨年の末、12月にですね、幕別町へ訪問をしておりますけれども、来年はまた本町から幕別町へ子供たちがですね、研修に行くというような、そういうような日程もございまして、飯田町長いわくですね、そういういわゆる地道な交流の積み重ねをもってですね、発展をして、それが姉妹都市というような締結に結びつけばいいんではないかというようなお話もございました。
 佐竹議員含め、議会の皆様方も、4月にはですね、幕別町に視察に行かれたわけでございますので、いろんなお話もされたと思いますけれども、気候風土の全く違うところでございますので、災害時の要援護協定もあるんですが、それ以外に幕別町と姉妹都市提携を結ぶということは、非常に私は意義があることだというふうに感じておりますので、できればですね、今の交流をもっともっと深めていって、近い将来といいますか、そんなに5年も10年もということではなしに、私は、両町でですね、しっかりと姉妹都市の提携を結ぶことができたらと、このように思っておるところでございます。
 それから、特産品のことでございますけれども、実はですね、7月6日に道の駅がオープンするということはご案内のとおりでございますが、そうは申しましても、6日にですね、オープンをして、すぐに全てのテナントであり直営の産直市でありというものがですね、うまく回っていくとも限りませんので、一定期間を置いて7月15日、3連休の頭の土曜日でございますけれども、この日にグランドオープンをすることになっております。
 ここにお越しの久礼中学校のですね、吹奏楽部の皆さんにも演奏をしていただくようになっておりますが、その日は高知学園高校のですね、マーチングバンドでありますとか、源流太鼓あるいは両栄太鼓、縁といったような、町内のそれぞれの太鼓の団体も演奏してくださいますし、それからまた爺−POPですね、上ノ加江のお2人の方がメンバーでありますけれども、爺−POPの出演もございます。そしてまた、そのほかにもですね、よさこいでありますとか、さまざまなにぎやかなイベントを繰り広げるわけでございますが、その中に10時にオープニングを行って、11時半にですね、餅投げを行います。
 そのオープニングとまた餅投げに際しましては、飯田幕別町長にもお越しをいただくようになっておりまして、この両町のですね、交流をより広げていこうということでございます。当然、大きな農作地帯でもございますし、農作物あるいは乳製品、いろんな特産品がございますので、そういったものを道の駅で販売をしていくというのは、これから両町の関係を深めていく上にもですね、あるいはまた道の駅を訪れていただく皆さんにとっても、北海道の産品があるということもですね、一つの魅力にもつながってまいりますので、このことについては今現在、道の駅のオープンに合わせて計画を進めております株式会社SEAプロジェクトの中で、しっかりと議論を煮詰めてですね、皆さんに満足いただけるような内容で、そういった企画も催していきたいと思っておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 姉妹都市締結を含め、町長の答弁を聞いておりまして、ふっとこの言葉を思い出しました。「為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」、やっぱり努力が大事ではないかなと思います。ぜひ締結に向けて頑張っていただきたいと思います。
 議員研修に絡めてですが、2日目の視察で、上士幌町にお伺いをさせていただきました。人口、中土佐町よりも低い4,900人ですが、全国から20万人、約21億円のふるさと納税があったということであります。ネットを活用した都市と農村の物流、交流から始まり、今、子育て、少子化対策というさまざまな施策が展開をされておりますが、まち・ひと・しごと創生総合戦略の原資ではなかろうかと思います。その確保がまさにふるさと納税ではないかなと思います。
 この取り組みには、町長のやる気とリーダーシップが大きく作用しているということも見てとれました。ふるさと納税は殖産興業であり、自治体の再生であろうかと思います。我が中土佐町は3,000万円が目標ですが、株式会社SEAプロジェクトが立ち上がったところでもあり、町を挙げて取り組んでいくお考えはないか、お伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 町長。

町長(池田洋光君)
 上士幌の竹中町長さんはですね、非常にアイデアマンでもいらっしゃいますし、立派な町長さんであるというふうにも思っております。まさに、そのリーダーシップが大いにこのたび発揮をされたわけでありますが、上士幌は、ご案内のとおり非常に広い面積でございまして、高知県でも一番広い、お隣の四万十町ですね、これをはるかに超える面積も有しておる、そういう中での地場産品もありながらのですね、21億円という納税額になっておるんではないかと思います。
 本町もいろんな取り組みをしておるところでございますけれども、まだまだですね、全国的に見ますと、非常に小さなボリュームでございますが、まさにこのふるさと納税という制度を利用して、地場産業の育成とですね、地域の活性化、そしてまた貴重な自主財源を得ることによって、また新しい事業も展開することができる、このように非常にすばらしい制度でもございますので、こういったことにつきましても、現在、担当職員とも、あるいはまた所管課であります総務課長とも話も行っておるところでございますので、ぜひそういった方向に向けてですね、中土佐町も一つの道の駅のオープンを契機として、もっともっとふるさと納税制度を活用できるような、そういうまちづくりを進めてまいりたいと考えております。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 佐竹議員。

9番(佐竹敏彦君)
 まち・ひと・しごと創生総合戦略の施策の一つとして、高台工業用地の整備がうたわれているところでありますが、これに関してお伺いをさせていただきます。
 高台工業用地の整備、これは、地場産業の振興や津波被害が予想される平地からの事業所移転を図ることを目的とした政策であろうかと思うところであります。
 上ノ加江には、日本を代表する一部上場企業と連携した矢井賀出身の方が設立した事業所がありますが、事業所の位置が津波被害が想定される場所に立地をしておりまして、私たち地元の者といたしましては、この事業所の事業計画も危ういのではないかというふうに危惧をしているところであります。私は、この事業所が上ノ加江にあるということは、地場産業として、また地域の皆さんの雇用の場として大いに期待するところで、大変ありがたいところでありますが、浸水被害の想定のために事業所移転ということも想定されているということをお伺いしたこともあります。
 企業経営、これはもう当然のことながら、市場原理に委ねているところでありますが、ただ、そうかといって、企業の善意に甘えるのみであってはいけないんではないかなと思うところであります。また一方、企業誘致も叫ばれている中にありまして企業に残っていただくと、そういう手だても必要ではないかなと思うところであり、そうした背景の中にありまして、高台工業用地の造成というのは、非常に行政としても有効な手段ではないかなと思うところでもあります。そういった点で、高台工業用地を造成し、当該事業所のみならず、上ノ加江地区で操業したい企業の誘致やあるいは移転を図って、上ノ加江地区の地域経済の発展を進めていきたいと思うところであります。

9番(佐竹敏彦君)
 まち・ひと・しごと創生総合戦略の施策の一つとして、高台工業用地の整備がうたわれているところでありますが、これに関してお伺いをさせていただきます。
 高台工業用地の整備、これは、地場産業の振興や津波被害が予想される平地からの事業所移転を図ることを目的とした政策であろうかと思うところであります。
 上ノ加江には、日本を代表する一部上場企業と連携した矢井賀出身の方が設立した事業所がありますが、事業所の位置が津波被害が想定される場所に立地をしておりまして、私たち地元の者といたしましては、この事業所の事業計画も危ういのではないかというふうに危惧をしているところであります。私は、この事業所が上ノ加江にあるということは、地場産業として、また地域の皆さんの雇用の場として大いに期待するところで、大変ありがたいところでありますが、浸水被害の想定のために事業所移転ということも想定されているということをお伺いしたこともあります。
 企業経営、これはもう当然のことながら、市場原理に委ねているところでありますが、ただ、そうかといって、企業の善意に甘えるのみであってはいけないんではないかなと思うところであります。また一方、企業誘致も叫ばれている中にありまして企業に残っていただくと、そういう手だても必要ではないかなと思うところであり、そうした背景の中にありまして、高台工業用地の造成というのは、非常に行政としても有効な手段ではないかなと思うところでもあります。そういった点で、高台工業用地を造成し、当該事業所のみならず、上ノ加江地区で操業したい企業の誘致やあるいは移転を図って、上ノ加江地区の地域経済の発展を進めていきたいと思うところであります。
 当該の想定をされる高台につきましては、地権者の方の「譲ってもいいよ」という声も直接いただいておるところでありますし、上ノ加江地域の振興策としてもいいんではないかなと思うところですが、町長のご見解をお伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(本井康介君)
 町長。

町長(池田洋光君)
 上ノ加江の工業団地の問題でございますけれど、これは現在、菱高精機さんがですね、大きな工場を構えられております。町田菊一創業者のですね、大きな思い入れのもとに、現在も操業を続けられておりまして、現在2代目になっておられますけれども、町田淳一郎社長もですね、大変な思い入れを地域に対して持っておられます。
 その一方でですね、津波避難対策で移転をするということになりますと、当然、事業所の抱える大きな負担というものもふえてくるわけでございまして、ここは慎重に対応しなければならないというふうに考えております。
 高知県のですね、商工労働部のほうにも再三にわたってこの問題についてはですね、要望にも伺っておりますし、いろんなご指導もいただいておるところでございますが、現在のところ、町田社長も含めてですね、ここに移転をということについてはですね、まだまだ決めあぐねておるというのが現状でございまして、そこはぜひご理解をいただきたいと思います。
 また、佐竹議員のほうより、特定の土地についてのですね、いろんな調査もされておるようでございますけれども、そういった箇所についてもですね、一応事業者たる町田社長のお考えもございますので、この点については、まだ町としてこれをこうだということには至っていないのが現状でございます。ほかの工場誘致も含めた大規模な開発ということになりますと、さまざまな制約も出てまいりますし、事業費の増大の問題もございます。
 したがいまして、これは町全体で考えていかなければならないところでありまして、大野見には高知ミツトヨを初めですね、高知精工さんでありますとか、あるいはウエルネス四万十さんでありますとか、光世というような、そういったさまざまな企業が大野見にも立地しておりまして、交通アクセスの面からもですね、現在、高速道路が開通した現状からいいますと、中土佐町内で条件不利地といいますか、これは従前のようなものはないというふうに考えております。あとは企業のご判断でございますので、それはいわゆる労働力の確保ができるところであるかどうか、あるいはもちろん安全性の問題もありますけれども、あとは輸送コストの問題もございますので、

議長(本井康介君)
 町長、時間が来ました。

町長(池田洋光君)
 そういったことをしっかりと議論をしながらですね、これからもともに考えていきたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。

議長(本井康介君)
 これで佐竹議員の質問を終わります。



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プロフィール

佐竹敏彦(さたけとしひこ)

田舎の宝を取り戻す!

昭和26年7月11日生まれ、上ノ加江小中学校、須崎高等学校、高知大学卒業。高知市役所に35年勤務。

高知市社会福祉協議会の職員としての経験やノウハウを活かし生まれ故郷中土佐町の発展を目指す。

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