●平成31年3月議会質問原稿

平成の御代最後の質問となりました。嬉しいニュースがありました。2月22日に地球から3億4000万キロ離れた小惑星りゅうぐうにJAXAが打ち上げた探査機はやぶさ2が無事着陸に成功しました。このはやぶさ2に郷土の高知大学が深く関わっています。ミッションの完遂に期待を持って見守りたいと思います。
4月30日をもって今上陛下が譲位し、5月1日に第126代の新天皇が即位され、新元号が施行されます。
元号は、大化の改新以来続く時間を区切るもので、キリスト生誕を紀元とする西暦は単に時間を数値で表すだけの無機質な時間区分であるのに対し、元号はその中に、時代の意義を実感させる言葉で時間を表現するという、日本国のみの、まさに世界遺産として称賛されるべきものであります。
126代続く皇室は神武天皇即位以来2679年という世界最古の歴史を持ち、外交儀式のプロトコールはエンペラー、そしてロイヤル・クイーン、プレジデント、プライムミニスターとなっており、エンペラーつまり天皇が最高位にあり、序列に厳しい英国でもエリザベス女王よりも上座という事で、世界に誇る位置にあり、皇室外交としても相当の影響力があります。
天皇と共にある日本は、その建国の精神を「はの国を授けたまいしに答え、はのを養ひたまひしをめむ。して後にを兼ねて都を開き、をひてにせむこと、からずや」と宣言したと、現存する最古の公文書としての正史である日本書紀にあります。
現在の言葉で言えば、皆んな家族のように仲良くしましょうというもので、世界平和を願ったものです。
町長、この日本の建国の精神は素晴らしいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
日本の次世代を担う子供たちに、日本国を造った意味は何かを国旗国歌の意味も含めて、教育基本法第2条の「伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と領土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う」という基本理念に基づき教えて行くべきだと思うところですが、教育長のご所見をお伺いいたします。
また教育界を巡り悲しい出来事が起きました。千葉県野田市で保護すべき父親が小学校4年生の我が娘を虐待死させるという事件です。これに教育委員会や児童相談所が深く関わっていたという信じられない行為が発覚致しました。児童虐待のアンケートの回答内容を家庭内暴力を振るっていた当の父親に渡していたというもので、これで父親の行動がエスカレートしたと言われています。
この件を含め、厚生労働省の労働統計の統計法を歪める問題など、どうも最近の公務員の倫理感が崩壊して来ているように思えます。教育の劣化ではないかと思うところですが、教育長のご所見をお伺いいたします。
先日、大野見で北地区振興会と行った議会出張懇談会で、ただ会をしただけに留めるな、と締めくくりの言葉を頂きました。
新庁舎整備に伴う役場の機構改革で、久礼庁舎に統合吸収される事の懸念を表明され、北地区を含む疲弊化する中山間の振興策について論議が進みました。2月20日の高知新聞に、平成の大合併で、中土佐町の成果についてはメリットデメリットが混在、と記事にありました。
大野見地区にとってのデメリットの一つに、大きな課題の地域振興が、司令塔が久礼に移り、為に痒いところに手が届かず、十分な対策が行き届かないのではないかと言うものではないかと思います。
田舎の衰退は大野見に限らず、少子高齢過疎化の中でのオールジャパンの問題です。その中で、それぞれの地域が知恵やアイデアを出し合って、生き延びていく戦略に取り組んでいるところですが、行政の大きな役割が、やる気のある地域を元気づける事であり、その為の切れ目のない施策の推進であろうかと思います。そこには、地域に密着した即応体制が必要であり、従来の行政の枠にとらわれる事のない対応も必要であります。
いろいろありますが、誰が悪いとか、どうのこうのと非難批判していてもどうしようもありません。今ある現実の中で、やるしかないと思います。天は自ら助くる者を助くです。
機構改革やこのやる気支援の取り組み体制について町長の所見をお伺いいたします。
1月末に自主防災会の研修に参加しました。昨年7月の西日本豪雨で51人の犠牲者が出た倉敷市真備町を現地視察しましたが、高梁川と小田川に挟まれた昔からの住民と新興住宅が入り混じったところで、一級河川の高梁川の堤防も見た目は頑丈で、ここで浸水が起こるとは考えにくいと現地を見て思ったところです。
7月6日から降り出した雨は雨量を増し、両河川の合流地点付近から逆流し、堤防決壊を招き氾濫、5メートルほどの浸水があったという事です。
当然の事ながら、避難準備などの情報は伝えられていますが、最終的に逃げて助かった要因は、隣近所の危険を知らせる声だったという事を現場で救助に当たった消防士の方から伺いました。自分だけは大丈夫という正常性バイアスが働き勝ちな中で、地域の声かけが生死を分ける重要な要素だという事が分かりました。
つまりは、地域コミュニティだという事です。日頃からの地域の繋がり、地域コミュニティの重要性が改めて見直され、少子高齢化、過疎化の進展で疲弊化している今日の地域社会で地域コミュニティの支援がポイントとなるところだと思います。
地域福祉の取り組みの推進などと併せ全町挙げた地域防災の取り組みが必要だと思うところですが、町長の地域コミュニティの視点からの防災の取り組みの所見をお伺いいたします。
フェイスブックにこういう投稿がありました。
大正町市場の門前市の出店の道路使用許可に今まで纏めて申請出来ていたものが担当が変わったからと路上に並ぶ店ごとにしなければならなくなり、手数料が大幅に上がったというもので、何とかならないかと言う趣旨でした。
このイベントは地域おこしを目的とする取り組みです。
そこにいわば水を差すような警察の行為です。指摘は最もだと思います。ただ儲け主義に走るのではありません。地域をもり立てようと一生懸命に取り組んでいるものです。全体としての売上は当然の事ながら税収に跳ね返って来ます。地域全体が潤うのです。
それを、法律解釈を一方的に押し付ける。この行為がどれ程地域のやる気を失せるのか、警察は正しく捉えて頂きたい。警察行政の経費、予算も当然こうした営みの中で賄われるものです。稼ぎを制限すれば、出すものも出せなくなる。予算減額です。彼らのやり方は自分で自分の首を絞めていると言えるものです。
町長、この現状を県警本部に訴え、従来どおりの方法で行うよう要望すべきだと思うところですが、いかがお考えかお聞き致しました。
地域猫の取り組みについてお伺いいたします。
私も猫族ですが、猫は、かわいい者にはかわいく、そうでない人にはとてもじゃないが、と毛嫌いされています。動物愛護法で、猫を捨てたりいじめたりは懲役刑を含む犯罪ですが、久礼の浜側や上ノ加江の海沿いなどで苦情があると承っておりますが。この取り組みで、どのように変化していくかお伺いいたします。
猫の苦情を言う町民と、猫を飼っている町民とのコミュニケーションの場つくりも大事なところです。捨て猫をかわいそうに思い、ついつい餌をやって近隣から苦情を言われ、孤立感を深めている人や対立感情に至っている人もいると聞いています。対策をどのように考えておられるかお伺いいたします。
猫の特性と習性についてですが、ネズミの捕獲は言うに及ばず、猫には縄張りがあり、今、地域の大きな課題となっているイノシシ対策も、追い出しなどを行うとの事で、飼い慣らせば、イノシシ駆除に一翼を担うかと期待も出来るところです。
猫の様々な対応を活用して、地域猫活動は、地域の環境美化活動ととらえて、こうしたボランティア活動に協力や支援をしてくれる人の確保が問題だと伺っております。
どのように対応するかご所見をお伺いいたします。
猫が増えすぎないように適正管理は大事なところですが、少しでも苦情処理対応を含めた猫管理体制の充実化を図るべきだと思います。ご所見をお伺いいたします。
教員の勤務体制についてお伺いいたします。
教員は、かつては地域の名士として尊敬のまなざしで見られていたものです。
しかし最近は、いろいろと雑用に追われるようになり大変な職業となって来ています。
本来は家庭や地域で対応するのが適正だと思われる内容のものでも教員の当然の業務であるかの如く思われてきています。
結果、本来の教科の準備にかかる時間を割かれ、朝早くから夜遅くまで勤務状態にあるという、まさにブラック企業の様相を呈しています。
昨年のクリスマスイブの高知新聞に、「中学5割過労死ライン」という大変ショッキングな記事が載っていました。月80時間を超える時間外労働を行っている中学教員が5割に上るという実態が明らかになったというものです。
大変な重労働の労働環境にあろうかと思います。
1月には、中央教育審議会から働き方改革に関する答申も出されました。教員残業原則月45時間と併せ教員の本務の授業以外の学校要務を整理し、教員が本来担うべき仕事の明確化と適正化を促しています。
そこでお伺いいたします。
中土佐町教育委員会所管の教員の勤務実態はどうなっているか、
超過勤務の具体的な従事内容についてお伺いいたします。
教員は本来子供たちの教育的能力を伸ばす事に専念できる環境が必要だと思います。
教科のための業務以外の軽減が図られる体制づくり、具体的には、教科外業務支援員というような人員配置が必要だと思うところですが、教育長、予算等を担当する町長の所見をお伺いいたします。

 

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プロフィール

佐竹敏彦(さたけとしひこ)

田舎の宝を取り戻す!

昭和26年7月11日生まれ、上ノ加江小中学校、須崎高等学校、高知大学卒業。高知市役所に35年勤務。

高知市社会福祉協議会の職員としての経験やノウハウを活かし生まれ故郷中土佐町の発展を目指す。

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