●令和4年3月議会議事録


議長(中城重則議長)
 休憩前に引き続き会議を開きます。                 (午後 2時10分)

議長(中城重則議長)
 10番、佐竹敏彦議員の発言を許します。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 佐竹敏彦です。3月議会一般質問の最後の質問をさせていただきます。
 国民保護法に基づきます国民保護計画の策定の有無及び対策についてお伺いをいたします。
 この質問を考えているときに、町長の顔が浮かびました。佐竹がまた、時の総理に成り代わって立場で答弁をさせるつもりかと、そういう顔が浮かんでまいったところであります。
 いや、それだけじゃないよと、最近は国連の事務総長に成り代わって答弁もさせてもらいますよということで言ったところもあります。
 この質問に当たって、びっくりしたことがあります。お昼に喫茶店に行って、出来上がってくるまでの間に、週刊誌、雑誌を読んでおりました。ゴルゴ13で有名なビッグコミックです。そこに連載中の空母いぶきというのがありますが、そのストーリーの中にロシアが北海道を攻める、また併せて沖縄、南西諸島も中国が攻めてくると、そういったところで時の総理、これは女性総理ですが、決断をして対応していくと。その中で国民の避難をさせねばならないというストーリーが載っておったところで、まさに自分が質問をしようとするところです。漫画家が既に想定をしたものを描いておったということで、驚いたところであります。
 それに続いて、今朝の高知新聞ですが、国を守るというテーマで投稿されております。見ておいでの方もいると思いますが、少し触れさせていただきます。
 ウクライナ侵攻、本紙、2月25日付の一面の大見出しに驚いたというところから始まりまして、まさか侵略はないだろうと思っていたが、侵略をされた。まさか核兵器は使わないだろうと願っていたら、プーチンが核兵器運用部隊が戦闘警戒態勢に入ったということで、中国が台湾や日本の尖閣諸島、沖縄の領空を日々侵犯している状況、ロシア機の北海道領空の侵犯状況などを考えると、ウクライナ問題はもはや人ごとではない。
 先祖から受け継いできた日本を守ることができるだろうか。子供や孫の世代に引き継ぐことができるだろうか。ウクライナの人々を守る戦いは自分事として捉え、何をしなければならないかを真剣に考え、行動する必要があると、こういう記事が今日の高知新聞に出ております。ロシアのウクライナ侵略をめぐって、日本人の考え方が今までとはがらっと変わったのではないかというふうに思います。
 実際もう攻めてくるかも分からない。いつ攻められるかも分からないと、そういう状況下の中で、国民を守るべき立場にあるのが自治体です。その自治体の、国民を守る計画が国民保護計画であります。中土佐町でこの国民保護計画の策定をされているかどうかをお伺いいたします。

議長(中城重則議長)
 総務課長。

総務課長(平田政人課長)
 本町でも国民保護法に基づき、中土佐町国民保護協議会で意見をいただき、中土佐町国民保護計画は策定しております。
 これによって武力攻撃等が発生した際の組織体制や初動対応等を定めてはおります。
 以上です。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 国民保護計画に、中に書かれるべき部分が、想定される武力攻撃事態、ゲリラ特殊部隊の攻撃、弾道ミサイル攻撃、航空攻撃、NBC攻撃、いわゆる原子力、生物化学兵器等ですが、これの攻撃、それらに対しての避難誘導、国民の保護のための措置、国民生活安定のための措置などが盛り込まれていくべき事項ということですが、これらに基づいての今後の対応策というのは、考えられているかどうかをお伺いいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 総務課長。

総務課長(平田政人課長)
 具体的な対応策、この計画の中をまた拾っていかないといけないので、ちょっと通告書になかったので、その部分はなかなか回答しにくいとこですが、この国民保護協議会のほう、これはメンバーが国土交通省とか自衛隊、それと須崎土木、須崎福祉保健所、それと関係機関等々によって、協議会でこの計画による意見をいただいて、計画をつくっておりますので、もし、また具体的な部分が要るようでしたら、計画のほうを見て発言したいと思いますが、後日でよろしかったら、計画のほう、お見せすることできますので、よろしくお願いします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 計画を策定しておれば、それに対する対応策というのをやっておく必要があろうかと思います。
 議会では何回も出てくる別の計画、防災計画はそれに基づいて防災訓練がされておりますし、国民保護計画も、それに対して対応すべきじゃないかというふうに思います。
 日本で大変ひどい目に遭ったのが、戦前の沖縄でした。これは本来守るべき立場の当時の沖縄県知事が自分の任務を放棄して当時の沖縄県民の避難をさせなかった。結果、沖縄県民が当時の日本陸軍に紛れ込んで、助けてくださいと言ったところから沖縄の悲劇が始まったと。その以前には日本の避難用の輸送船を米軍の駆逐艦が無差別攻撃をして逃げ道を失っていたと。まさにロシアの今の状態と一緒ですが、ロシアがウクライナにやっている状態と一緒ですが、逃げ道を奪って攻撃していた。そういうことがあったので、きちんとした計画を立てて、二度とあのようなことがないように、対応策を考えていくべきだというふうに思います。
 町長の決意をお伺いしたいと思います。町長、いかがでしょう。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 町長。

町長(池田洋光町長)
 全国の1718団体全てにこのことが義務づけられておるわけでありまして、本町にしてもそういった観点であります。
 しかしながら、実際的な対応となりますと、高知市の事例もあったんですが、なかなかいわゆる防御に対する問題は、これはちょっと自治体単位では不可能であります。しかしながら、有事の際の心構えといいますか、そういったことについては、私は国民保護法ももちろんでありますけれども、そのときにその会を催すわけでありますが、それは同時に中土佐町の防災行政のところで同じ日にそういった会もやったりもしております。そういうことで、私は防災行政の一部として捉えて、しっかりとした意思の伝達、そして指揮命令系統、こういうものを徹底していくべきだというふうに考えております。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 備えあれば憂いなし、正常性バイアスに捉われないように、ぜひとも対応お願いをしたいと思います。
 次の質問に移ります。
 上ノ加江の振興策についてお伺いをいたします。
 今議会でも、何人かの議員さんが上ノ加江の振興策についてということで提案もされております。上ノ加江、現在人口1,000人、かつては久礼と肩を並べる人口を誇った時代もありました。良好な港を構え、海運業やブリの大敷網など、栄えた時代もありました。お店が何件も軒を連ねていた時代を私も経験しております。上ノ加江の鉄道敷設、結果的に駄目でしたけれども、この鉄道敷設の予定が駄目になったのは、上ノ加江の海運業の隆盛のなせるわざというふうにも言われております。そういった時代だったのが、現状では目を覆うばかりです。菱高精機の大野見移転、かど福祉会の問題、上ノ加江の現状は上ノ加江にいる者としては憂うべき時代であります。
 世界経済の大きな潮流、そして企業の論理、そして法の下の平等における都市部への政策の重点化などによって田舎町そのものが中央から見たら、無視されがちな状況になっております。私たちが幾ら努力しても大変つらい状況が生まれてくる。町長も一生懸命やっておられる努力は分かります。職員の皆さんの努力も分かります。ですが、人口問題にしろ、産業にしろ、やはり右肩下がりになってくる。こういった状況にあります。
 町長は、デジタル化の問題を含めて対応策というのも検討されておるということですが、上ノ加江の衰退やその原因及び対応についてどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。

議長(中城重則議長)
 町長。

町長(池田洋光町長)
 上ノ加江はブリ大敷網で一世を風靡した時代もあったというふうに町史にも残っておりますし、そういった栄光の歴史を持つ地域ではございますけれども、まさに議員ご指摘のとおり、大変衰退の一途をたどっておるという現状にございます。
 しかし、その一方で、私も就任以来、上ノ加江、そして小矢井賀、矢井賀とそれぞれのまず基盤整備といいますか、生活環境の住環境の整備を重点的に行ってまいりました。企業誘致とかいうところには至っておりませんけれども、まず住む場所をしっかりと環境整備をしていって、そのことによって移住者の方もいろいろないわゆる起業といいますか、起業というのは起こすという意味でありますけれども、起業家を呼ぶこともできるのではないかということで、現に、矢井賀がいい、あるいは上ノ加江がいいということで、移住されておる方もいらっしゃいます。これから、そういった方はまだまだ本当にごく一部の方でありますけれども、地域の持つ力といいますか、これは地勢的な問題でもありますし、またそこに暮らす人々の人間性の問題でありますし、そういったところで、私は何かそちらのほうで活力を見いだせないかというふうに常々考えてきたところでございます。
 菱高精機の問題についてはまさに断腸の思いでありますけれども、どうしても企業存続のためには致し方ないのかなというふうに思っておりまして、移転に際しては全力でご支援をさせていただくということであります。
 一方で、今ご指摘のありましたかど福祉会様におきましても、本当にこちらも経営ということが第一にあるわけでありまして、そのことについてもいろいろな御相談もこれまでも承ってまいりました。しかし、町がプレーヤーではありませんので、かど福祉会様の経営方針といいますか、これを基に移転の計画があるのは事実であります。その結論はどうなるかは私はまだ分かりませんけれども、そういったことがあるということでありまして、そうなると、本当にいよいよ上ノ加江の大きな産業がなくなっていくということになります。
 その一方で、農業部門におきましては、まだまだ元気な方もたくさんいらっしゃいますし、後継者がいらっしゃるところもあります。施設園芸を中心に、この気候を利用した活動をされております。また、養鶏場もあるわけでありますが、そういった一次産業の中でも一次産業が若干低迷、停滞気味ではありますけれども、その中でもどう言いますか、細々という言い方は適当かどうか分かりませんけれども、道の駅に毎日釣ってきた新鮮な魚を販売していただいて、それで沢山の方がそれを求めて道の駅に来られるという現実もございます。
 魚介類については、エビのタテ網でありますとか、あるいは長太郎貝でありますとか、そういった部分のですね、特産品もあるわけでございまして、これらがすぐに地域産業の起爆剤にはなり得ませんけれども、やはり私はもう一次産業、この今の状況をこれ以上悪化されることのないように、行政としては、御支援をさせていただきたいと思っております。
 一方の大きな工業施設も含めてでありますけれども、これは、菱高精機さんもですね、一気に移転をするという計画はお持ちでないわけであります。昨日もご答弁申し上げましたが、第1、第2、第3工場があるわけでありまして、第1、第2を移転して、第3はしばらくまだ存続をすると。そして跡地利用についてもですね、創業の地でありますので、町田社長の強い思いもお聞きをしております。ですから、何らかの形で地域貢献ができるようにという町田社長の本当にありがたいお言葉もいただいておるところでございますので、町としてはですね、会社とできるだけ一体的にといいますか、考え方、経営に寄り添った形で御支援もさせていただきたいと考えておるところでございます。
 しっかりした答弁にはなりませんけれども、まず、大きなカンフル剤といいますか、これがないのが現実でございますが、すばらしい住民の皆さんがおりますし、子供さんも減少しておりますものの、上ノ加江が好きだという方もお子さんもたくさんいらっしゃいます。それが私は望みかなと思っておりまして、今後ですね、コロナが終息をする中で、いわゆるリモートというものも非常に盛んになってまいりましたんで、上ノ加江の地でもいろいろな起業ができる。そういう可能性もありますので、私はそちらのほうに現在のところ、期待をしておるところでございます。
 以上でございます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 リモート化については、また後で次世代デジタルトランスフォーメーション、DXでまた質問をさせていただきますが、可能性のデジタル化を中心に起業というのは可能性としては高いのではないかというふうに思います。期待もしたいところです。
 それから、今や上ノ加江でも農業を中心に頑張っている人もいる。確かにそうなんですが、年齢、今後のことを見ていったら、あと10年ぐらいしたら、状況は大分変化するのではないかというふうに思います。バラ色の期待は持てる状況ではなかなかないのではないかというのを懸念している状態です。
 そこで、上ノ加江の振興策について、私なりにいろいろ試案をしてまいりました。町長に提案をしたいと思いますが、お答えいただきたいと思います。
 これは、高レベル廃棄物地層処分事業導入によります原子力研究学術都市構想です。
 原子力という名前がつき、また放射性廃棄物という名前がつくと、ちょっと腰を引く人もおいでますけれども、原子力の好悪についての判断は抜きにして、原子力開発というのは人類として避けて通ることのできない最先端の技術だというふうに思います。危険極まりない放射性物質を持つ核ですが、この核を人類に逆に悪影響を与えないような対策を講じられる、そういった研究を併せてしていただきたい。
 これは核の洗礼を受けた日本人の宿命ではないかなというふうに思いますし、個人的にも広島被爆4世を孫に持つ者として、この危険極まりないことに対する無力化、そしてそれを人類にとって有効活用できるようにしていくと。それを上ノ加江の振興策にぜひとも活用していきたいと、そういう考え方を最近持つようになりましたが、町長のお考えをお伺いいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 町長。

町長(池田洋光町長)
 私が町長に就任したときに、この同じ問題で、結構、高知県がいろいろな動きがございました。特に東洋町の町長、その当時の町長がですね、漁港漁場協会という、海を持つ高知県で19の市町村があるわけでありますけれども、その協会の会長をされておりまして、私も一緒に、会議に何度か参加をする中で、いろいろなお話も伺ったところであります。結果は御案内のとおりでありますけれども、お隣のまた津野町においても、東津野地区でありますが、そういった動きもあったことも事実であります。しかし、いずれもですね、地域住民の皆さんの合意形成というのが難しく、日本全国見渡しても、本当に北海道の一部しかそのことが実現をできておりません。
 本町は上ノ加江もそうでありますけれども、久礼、矢井賀、海を持ち、そして農業があり、一次産業が本当に基幹産業であります。そういった町の中で、確かにおっしゃることは非常によく分かるわけでありますし、実際我々は原子力発電所による発電で電気の恩恵を受けておるわけでありますので、俗に言う、何といいますか、臭いものに蓋というようなことも指摘をされても仕方がないところはあろうとは思いますが、なかなかうちの町では議員が構想を立てておられるような事業の実現というのは、極めて不可能に近いのではないかと、私は感覚的に捉えております。
 当然のことながら、議会の議決も要りますし、まずもって、首長としての判断ということになりますと、これは住民の皆さんの御決定によって、私もこの場に立たせていただいておりますので、リコール運動をはじめ、いろいろな問題も起きかねませんし、なかなか現実的には厳しいんではないかなというのが私の率直な考え方であります。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 町長の先ほどの説明の中で出てきました東洋町、私も東洋町長が書いたこの本を読みました。その内実も分かります。そして、ガラス固化体地層処分事業というものの安全性についてもこういった本を読みました。内実もよく分かります。脱原発は中京の罠という、こういう最新の考え方についても勉強させていただきました。
 確かに、現状は町長のおっしゃられるとおりです。多分に反対運動、通常の廃棄物処理施設でも反対運動は起きます。三重県でも起きています。そういう点で言う迷惑施設的扱いとしてのものが一般的な見方だと思うのですが、先ほど提案したように、視点を変えてみたら、時代の最先端を行く科学技術だと。これをもって若い子供たちに未来を開かせる。原子力というのは未来だと思います。最近では放射性物質が出ない核融合の開発、それから原子力に限っても小型、スモールモジュールリアクター、SMR、小型原子炉の開発なども最近出てきておりまして、時代が違ってきた。我々が受けているイメージと今の時代の若い感覚がもう違ってきているというのが状況だというふうに思うところです。
 確かに、町長が言われる状況には今の段階ではあろうかと思うのですが、未来を切り開くという視点から見たら、展望があるのではないかなというふうに思います。上ノ加江がそこで開けてくる可能性という、この事業導入によります年間の補助交付額が約10億、10億、10億といって20年間ずっと10億が続くわけですが、これによって、上ノ加江の開発も進んでいくのではないか。私の提案します、山内から窪川間にとっての道路もこれで可能性が出てくるということもありますが、どうでしょうね、町長。やはりそういう点でも提案は難しいというふうにお考えでしょうか。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 町長。

町長(池田洋光町長)
 再度、御答弁を申し上げます。
 私の考え方につきましては、先ほど申し述べたとおりでございまして、そのことに変わりはございません。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 分かりました。
 次の質問に移ります。
 森林環境譲与税の使途問題についてお伺いをいたします。
 1月31日付の高知新聞に森林税5割超未支出、市町村使途見いだせずというショッキングな見出しで森林環境譲与税の問題が記事になっていました。
 この制度は森林保全や整備のために始まったものですが、いまだに未使用の自治体が半数以上という実態ですが、県内の34町村でも未使用は56%ということですが、中土佐町の状況についていかがでしょうか、お伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 農林水産課長。

農林水産課長(山ア正明課長)
 お答えいたします。
 本町の森林環境譲与税の使途の状況でございますが、令和2年度につきましては約328万円、令和3年度につきましては約880万円を事業へ充当しており、譲与税配分額に対する使用率は35%にとどまっております。議員の御指摘のとおり、現状におきましては中土佐町もこれまで配分された税額の5割を超える部分を基金に積み立てた状況となっております。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 5割積立てということですが、もともと地域のために使ってください。都市部の人たちのお金を田舎に持って来て、田舎の活性化を図れという趣旨での、特にそれを森林環境譲与税という名前で、森林に使い、そこで使うことによって地域の活性化を図っていくと、そういう趣旨だったというふうに思います。
 そういう点で、森の活用というのも大変重要なところであります。地域に還元して、それを原資にした持続可能な資源循環型地域社会をつくるべきではないかと、そういうふうなお金として充当していく、また使用していくべきじゃないかというふうに思います。
 有名な言葉に、中土佐町鰹乃國というふうに売り出していますが、中土佐町はカツオ、海で活性化を図るようにしていますけれども、海から見たときに、森は海の恋人という有名な言葉があります。森林を育てていくというのが大事ですし、そういった育て方の中に中土佐町の循環型社会をつくっていく、そういう点でのお金の使い道を考えていくべきではないかと思うところですが、担当課長のお考えをお伺いいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 農林水産課長。

農林水産課長(山ア正明課長)
 地元に還元できる仕組みづくりのため原資にということでございますが、現時点におきましては、森林環境譲与税が創設された第一義的な目的であります温室効果ガス削減、排出の削減や災害防止を図るための森林整備に注力してまいりたいというふうに考えております。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 小さいところからでも構わないかなというふうに思います。私も家の周りの山に入っていって少しずつ少しずつ木を刈っています。神社の周りに孟宗(もうそう)竹(ちく)が多かったので、それを全部伐採して、新しく桜を植えるといったことで、それに使うチェーンソーの補助金をもらったりしていますが、自分なりにそれで対応していくと。またそれを、買ったチェーンソーで別の地域の皆さんと一緒に森林整備に入っていくということで少しずつ少しずつつながりがして、そういったお金で地域が回っていく。そのお金によってまた交流も生まれてくると、地域の人的な活性化も生まれてくるということがあります。
 そういった点での使い道などが考えられていくんではないかなと。あるいは否定をされたんですが、私も薪ストーブやっていますけれども、薪の原資となる木を切る。切ることによって必要な人にそれを売っていく。そうしたら僅かなお金ですけれども、たばこ代、それからビール代などの原資にもなる。そういうことでのお金の回り方、地域のそれぞれの少しでも有効需要が生まれてくる。また、活性化のつながりも出てくるのではないかなというふうにも思いますし、場合によっては、前にも質問しましたが、固定資産税で大変ですということでの、山の管理も大変、所有も大変、そういったところに充当できるような形などできないかなというようなこともあえて考えておりますし、山を持つことによっての大事なことも、森林環境譲与税でできないものなのかなというふうに思います。
 いろいろな使い方を考えていかないと、今、日本も山はもう大きな、持ち主にとってみると大きな負債になっているのは間違いない。そこへ中国資本が入ってきて買っている状況もあります。2月7日付の産経新聞に森林買収、中国の影、親会社は株式会社や中国共産党への見出しで、日本の森林が中国資本に買収されている実態が報道もされましたし、これはもう山の持ち主からとってみたら大きな負債で買ってくれるのはありがたいということですが、これはもう別の意味から言うたら大きな森林資源、まさに地球温暖化防止対策としての大きな資源ですし、この活用によってエネルギーとしての活用もできる。木質バイオマスとしての活用もできる。そういった点での活用策を検討できないかなと思うところですが、課長としていかがでしょう。柔軟な対応というのは必要だと思うところです。いかがでしょうか。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 農林水産課長。

農林水産課長(山ア正明課長)
 柔軟な対応ということでございますが、森林経営管理制度、もう始まってまだ間もない状況で、ともに施策としてやるべき森林整備のほうもこれから入っていく状況の中で、一定事業が進んでいく中で、基金のほうに余裕ができるようなことが判断できるようであれば、柔軟な対応は考えていきたいというふうに考えておりますし、里山の保全ということで活動されるのであれば、森林・山村多面的機能発揮交付金など譲与税を活用せずともできる事業ございますので、それら事業を活用しながら支援につなげていけたらというふうに考えております。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 分かりました。
 現在の状況というのは分かります。私も森林組合の理事をしていますので、森林組合としても使い道をいろいろ考えたいということですが、今のところ、これといったいいアイデアがないというのが実態だと思います。ですが、有効活用していくというのは今までの違う発想というのも必要ではないかなと思います。今までの制度ではないような形のものも考えていければと。地域にいかに金を落とすか、山に入っていただけでも金が下りる。そういった仕組みで、これで都会のお金がここに来て、ここで地域で何か使えるんだねというところがあれば、また活性化の一つにもつながるというふうに思いますので、ぜひ違った視点で御検討いただきたいというふうに思います。
 森林環境譲与税についてはこれで終わります。
 次の、久礼湾の気嵐の観光資源化についてお伺いをいたします。
 久礼湾、これは久礼の文化人が撮った写真を借りたものです。漁船がちょうど行ってここに気嵐、川霧とも海霧とも言うようなんですが、これがその前段のだるま朝日です。だるま朝日にこの気嵐、これ、最近真冬にですね、ご存じの方おいでると思いますが、写真を撮りに来られています。だるま朝日はもちろんのこと、この気嵐についても写真をずっと撮りに来ておられるということで、観光バスで来られている団体もあるというふうに伺っています。見方によっては観光資源化になるんではないかなというふうに思います。
 最近ではネット、インタグラムで、インスタ映えという言葉がありますけれども、インスタグラムに投稿した段階で、これはいいとなったらそこが何かのメッカになって、観光客が訪れるというのが最近のネットの活用にもなっておりますが、気嵐、観光資源化できないものなのかどうなのか。提案の一つとして、これ、写真コンクールにして、改めて中土佐町がこれを売り出しているということでの出発点にして、順次観光資源化ができないものか、どうなのか。その取組の方向性について、お伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 まちづくり課長。

まちづくり課長(竹邑安生課長)
 久礼湾の気嵐の観光資源化ということで、お答えさせていただきたいと思います。
 立秋から立春まで見られるだるま朝日、それからよく晴れた寒い朝に立ち上る気嵐ですけれども、とても幻想的で、シーズンになれば、今、議員がおっしゃいましたように、早朝から多くのカメラマンが撮影に訪れております。双名島や漁船、久礼八幡宮等、朝日に合わせる被写体の多さも人気の理由のようです。
 さて、久礼湾に特化した、議員、今の御提案の写真コンテストの開催について、うちのまちづくり課の観光職員も早朝からよく写真を撮りに行っておるんですけれども、この写真コンテストの開催のほうは認知度を上げるのには有効だということですけれども、これまで既に多くの写真コンテストの入賞作品にこの撮影場所がなっているということで、コンテストに関心のある層には既に認知をされている場所であるということです。
 なお、写真コンクールの開催を否定するものではありませんが、今後、今写真の愛好家の方々からコンテストの開催への要望とかですね、機運の高まりがありましたら、それを考えてみたいというふうに思います。
 議員がおっしゃいますこの風景の観光資源化の活用についてですけれども、奥四万十博の頃から継続的に取り組んでおりまして、春夏秋冬、観光シーズンには情報発信のほうを担当課も含めて毎朝撮影に出向いて、SNS等で発信をしているというところです。
 既に観光資源化しているこの冬場の久礼湾ですけれども、気嵐やだるま朝日といった現象を見られるのが早朝であることから、多くの店舗はまだ営業しておらず、撮影が終わればすぐに帰られるというようなのが一般的ですけれども、中には今、議員がおっしゃいますような観光バスでのお越し、それから中には県外からお越しのお客様もゲストハウスや黒潮本陣にご宿泊をされる方も一定数いらっしゃるということを聞いておりますので、冬場の閑散期における重要な観光資源として、魅力ある町として今後も引き続き注目をして、情報発信に努めていきたいというところでございます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 ありがとうございます。
 少しでも少しでも、中土佐町のそういった有効な資源を活用してですね、PRしていくというのは大事なところじゃないかなというふうに思います。
 せんだって出た中土佐の売出しの仕方について、やはり鰹乃國というキャッチコピーが非常に、それと同時に鰹乃國にはこういうものがあるということでの売出し方、のPRの仕方によって、全然受ける人たちによって対応が違うと思うんです。そういう点では、一つはコンクールなりを提案して、そうか、こういう視点もあるのかということで広まっていくというので提案させてもらったところで、ぜひ新しい視点で考えていただけたらというふうに思いますが、そこは何かアイデアありますか。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 まちづくり課長。

まちづくり課長(竹邑安生課長)
 久礼湾の気嵐ですけれども、先般黒潮本陣、25周年記念としてですね、郵便局と連携をして、オリジナルフレーム切手をつくられました。そのバックシートにもこの気嵐のほうを配しております。とても幻想的な風景で、観光資源として役立てていけるものだと思いますので、議員の御提案も含めてですね、これから取り組んでいきたいと思いますので、またひとつよろしくお願いいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 よろしくお願いいたします。
 成人式の年齢についてお伺いをいたします。
 この4月から法律上の成人は18歳からになります。この成人を祝う成人式の年齢につきましては自治体の考え方に委ねられております。中土佐町では、18歳で行うか、従来どおり20歳とするか、どちらかについてお伺いをいたします。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 教育長。

教育長(岡村光幸教育長)
 中土佐町では現在、20歳を対象に成人式を行っております。教育委員会としましては、当面20での成人式を継続していきたいと考えております。
 今後、18歳での成人式となりますと、20歳、19歳、18歳のいわゆる3学年を同時、または同年度に行うか、あるいは20歳、19歳の2学年を同時、または同年度に実施し、次年度に19歳、18歳と2年度に分けて調整をして18歳へ移行する等の課題が出てきます。
 一番の問題は、18歳という年齢が高校3年生ということでございまして、大学入試の時期でもありますし、成人式の開催時期の設定にも課題が出てきます。さらに、このコロナ禍で、本当に入試前の18歳の成人を集めていいのかというそもそもの問題も出てこようかとも思います。
 成人式を開催して、成人としての自覚を促すことは大変意味のあることであるとは考えておりますが、教育委員会としましては当面20歳での成人式、なお、名称につきましては、18歳が成人ということですので、20歳でやるときには20歳を祝う会等に変更するかどうかということも含めて、そこは検討していきたいと思いますけれども、当面、20歳での成人式、または成人を祝う会として継続していきたいというふうに考えております。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 特に、私も20歳、18とこだわるわけじゃないですが、大人になりますというのがもう法律上の18歳です。ですので、あなたはこれから社会人ですよ、一人前の、法律上の一人前の人格を持った者ですよという自覚を与えていく必要が、与えていくというと失礼ですけれども、自覚を持ってもらう必要がありはしないかなというふうに思うので、やはりそれは一つの社会上の儀礼として、18歳で何らかの形をすべきではないかなというふうに思います。やはり自覚と責任を持ってもらう、あなたはそういう立場になったんだよというのが必要だと思います。
 いずれかの時期に20歳から18に多分切り替わっていくと思うところですが、そのときには多分に今までのさっきおっしゃられた、説明されたようなことが必ず起きてくると思うんですが、そういう点ではいずれ時間の問題だと思います。ですので、自覚を促して一人前の社会人になっていくには18歳でやるべきじゃないかというところですが、町長、いかがでしょう。

議長(中城重則議長)
 町長。

町長(池田洋光町長)
 この問題は大変厳しい問題でありまして、全国でもいろいろな議論がありますが、これといった結果はまだ見いだして、出されておりません。私もいろいろな自治体の長とも親交がありますので、お伺いをしておりますけれども、一番多いのはやはり近隣の様子見というところが一番多いというふうに感じております。議員がおっしゃるように、成人ということの自覚、これを持っていただきたいというのはもっともなことでありますし、これは、例えば、犯罪なんかの問題についても、刑罰の問題についてもやはり成人とみなされて、そういった処罰も受けることになりますので、そういうことも含めて、自覚は必要である。社会の構成員としての自覚ですね、これは持っていただかなければなりませんが、やはりほとんどの対象年齢の方が何らかの形で在学中の方が多いわけです。ですから、そういった教育機関での指導であるとか、あるいはまた会社に勤務の場合は会社の理解でありますとか、自分で事業をされている方についてはまたそれぞれの御事情があろうと思いますので、本町として一番適切な方向については、しっかりと議論をしながら決定をしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 佐竹委員。

10番(佐竹敏彦議員)
 ぜひ、ご検討のほど、よろしくお願いします。
 質問飛ばしまして、美術館の高台移転に関してお伺いをいたします。
 新年度予算案に懸案の美術館の高台移転に関する予算が計上されておりません。想定される南海トラフ地震の津波被害対策について喫緊の課題ではないかなと思います。予算も計上されていない理由、今後の方針についてお伺いをいたします。

議長(中城重則議長)
 町長。

町長(池田洋光町長)
 高台移転問題につきましては、もう東日本以降、様々な場において高台移転に関することが議論をされてまいりました。そういった中で、議会の皆様方にも御提案を申し上げてきたところでございますけれども、機が熟さないというところもありました。そういうことで現在に至っておりますけれども、一方で、高知信用金庫様のほうが、地域貢献、中土佐町との地域貢献の協定を結んでおるわけでありますけれども、それは信用金庫創立100周年事業の一環としてそれを結ばせていただいております。
 実は、今日ですね、信用金庫の理事会が開催をされておりまして、当初18日の予定でありましたけれども、理事長が2日前倒しでですね、今日に変えたということで、実はもう決定をされておると思いますけれども、中土佐町の美術館の高台移転の寄附金、これが理事会の決定がなされて、その内容をもって16時に本町に理事長自ら来られる予定になっております。ですから、それを見てからじゃないと何とも申せませんが、とにかくそれなりの予算をつけられるような内容というふうに伺っておりまして、その寄附金額が決まればですね、最終日の18日の議案審議のときに、追加議案として上程をさせていただいて、一般財源に寄附を入れた中で、そして美術館の高台移転のための基金として新たに積む予算を計上したいと思っております。
 そのことによって、美術館の高台移転の議論が一気に進むのではないかと思っております。もちろん、いろいろな場所の問題もありましたけれども、総合的に考えて、どこの場所がふさわしいか、また議員の皆様方の御意見も伺いながら、場所については、決定をするわけでありますけれども、今のところ、理事長の御意見は黒潮本陣の場所ということであります。それは変わっておりませんし、町田社長も同じ御意見であります。町田社長はまた18日に来られて19日の美術館大賞展に御来賓として御挨拶をいただくようになっておりますが、町田社長もぜひとも黒潮本陣の場所へというお2人の御意見があることをこの場で申し上げたいと思います。

議長(中城重則議長)
 暫時休憩します。                         (午後 3時09分)

議長(中城重則議長)
 正常に復します。                         (午後 3時14分)

議長(中城重則議長)
 先ほどの町長の発言について、補足、訂正をしたいとの申出がありますので、説明を求めます。
 町長。

町長(池田洋光町長)
 先ほど私が寄付を受け入れて新たに基金に積むという話でありまして、一般財源で受け入れたものを美術館高台移転用の基金へ積むということでありますので、基金を新しく項目をつくるわけではなくて、そういうことです。

議長(中城重則議長)
 暫時休憩します。                         (午後 3時14分)

議長(中城重則議長)
 正常に復します。                         (午後 3時15分)

町長(池田洋光町長)
 大変混乱を招いて申し訳ございません。
 寄付を受け入れて、それを基金に積むということでございますので、御理解願います。よろしくお願いします。

議長(中城重則議長)
 申出のとおり、補足訂正を許可します。
 佐竹議員。

10番(佐竹敏彦議員)
 新たな展開をぜひよろしくお願いいたします。
 最後にデジタル自治体化ですが、昨日の質問の中でも町長がデジタル化について、新たな起業に向けて対応できるというふうな視点で前向きの答弁をされておりますが、私もそのデジタル自治体化についての公約を掲げております。今まで地方は距離、それと時間という大きなハンディがありましたが、このデジタル化によってそのハンディがなくなる。新たな起業の展開ができる。転職しないで移住もできるという前向きな視点ができるのではないかなというふうに思います。このデジタル化をぜひとも進めていただきたいという思いがあるところですが、中に一つマイナンバーカードと一緒になって、デジタル化の推進をお願いできないかなというふうに思います。
 せんだって、いとこの葬式があって、その手続をしたんですが、その中でマイナンバーカードを使って、一瞬にして手続が済ませられるという、そういう方法もあるのではないかなと思うところですし、推進についてぜひともデジタル担当もできるということですので、ぜひとも町内の推進、それから町外へのデジタル化の推進について取組をお願いしたいと思うところですが、いかがでしょうか。あと少しの時間ですが。

(「議長」と挙手する者あり)

議長(中城重則議長)
 総務課長。

総務課長(平田政人課長)
 ちょっと時間があまりないんですけれども、マイナンバーカード活用してのデジタル化、現時点、窓口等できる状況にはなっておりません。今後導入していくようには、考えていかないといけないですけれども、まだまだちょっと問題点も、資料が添付が要るだとか、問題点も出てきておりますので、今後慎重に導入のほうは考えて、それと費用対効果を見ながら慎重に導入は考えていきたいというふうに思っております。
 以上です。

議長(中城重則議長)
 これで佐竹議員の質問を終わります。
 以上で一般質問を終わります。

議長(中城重則議長)
 以上で、本日の日程は全部終了しました。
 本日はこれで散会をします。                    (午後 3時19分)




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プロフィール

佐竹敏彦(さたけとしひこ)

田舎の宝を取り戻す!

昭和26年7月11日生まれ、上ノ加江小中学校、須崎高等学校、高知大学卒業。高知市役所に35年勤務。

高知市社会福祉協議会の職員としての経験やノウハウを活かし生まれ故郷中土佐町の発展を目指す。

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